「ゴング格闘技」12月号は秀逸!石井慧特集で感服のインタビュー記事 | 舟木昭太郎の日々つれづれ

「ゴング格闘技」12月号は秀逸!石井慧特集で感服のインタビュー記事

 「ゴング格闘技」12月号は、とびぬけて秀逸。北京五輪金メダリストの石井慧を特集。立体的でどのページも読ませる。石井の実力・資質・可能性から総合格闘技転向騒動、更には日本柔道界の抱える問題点等々、同誌を読めば明解この上なし。
 そのなかでも松原隆一郎氏(東大教授)の「教えて、教授!」石井の総合転向が”信じがたい”理由、と全日本柔道連盟女子強化委員の山口香氏「柔道がランキング制になっても”卓球の愛ちゃん”ではなにも変わりません」の両インタビュー記事には、納得、納得でした。インタビュアーはどちらも藁谷浩一氏(ゴン格編集部)。格闘技の実践と知識に裏打ちされた的確な質問で、松原&山口お二方の答えを簡潔に、鋭く導き出している。インタビュー記事の出来映えは聞き手の腕にある。


 松原氏は「金メダルの栄光や柔道への復帰なんて頭にあって短時間でやっつけられるほど打撃は甘いもんじゃない。いまの総合のレベルはとんでもなく高い…」と総合格闘技への転向を警告する。一連の石井発言騒動については「そもそも8月からずっと頭の中がドーピング状態なんでしょうね。そんな発言をマスコミが面白がって取り上げるから、さらにおかしさに拍車がかかっている。ただ、そこまでおかしくならないとオリンピックには勝てないんだと思いますよ」と、なるほど。日本男子柔道の凋落ぶりについては「横文字のJUDOは駄目だだとか、日本以外の戦略を取るなとか本気で言うのなら、オープン化したこと自体が間違い。スポーツが国際化したら、それぞれ別の戦略を取るのは当たり前。」と、さも金の取れないことを、国際化のためと言い逃れする全柔連をバッサリ。

 注目すべきは、今や存在感が薄く、歴史と精神を担うべき講道館。その館長には、山口香氏が適任であると。私も同感!以下は山口氏のコーナーについて。


 「日本は一本を取る柔道、世界はポイントを取るJUDO」との議論についての問に「それはまやかし」であると断言。北京で負けた試合は「ほとんど一本負けだった」と一刀両断。福見友子が谷亮子に勝ったにもかかわらず世界選手権代表に選出されなかったことで、山口氏は提訴することも考えたという。谷は五輪直前の山岸にも負け。だが代表に選出された経緯についても、無念さが窺えるのだ。
 組織の中にいる人がこれほど堂々と告発する―その気骨、気概に感服する。しかも女性。見習え男ども!
 ランキング制の本当の狙いは何か?興味深々の話題も。最後に「私は、日本は外国の柔道に文句を言う前に、まずは日本の柔道を良くしようと言いたいです。」の言葉に、この人の人格と見識をみる。立派。
 このように高い見識をもった指導者を、我々国民は後押ししていかねばならない。がんばれ山口香さん!
 だからこそ、将来講道館館長に、最もふさわしい人なのである。と、私も松原教授に賛同するのだ。


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