寺内大吉先生の死を悼んで…公私共にお世話になって思い出尽きぬ | 舟木昭太郎の日々つれづれ

寺内大吉先生の死を悼んで…公私共にお世話になって思い出尽きぬ

 キックボクシングの解説で知られる寺内大吉さんが、亡くなられた。(9月6日午後5時12分、心不全のため)日が経つにつれ思い出でつのる。
 公私共に先生にはお世話になった。私が勤めていた日本スポーツ出版社からして、創業時より何かと御指導を受けた。月刊ゴングにキックのコーナーを他誌に先駆けて設けたのも、実は寺内先生の進言だった。私はこのコーナーができた御蔭で、ゴングと縁ができやがて日本スポーツ出版社に就職するようになった。46年8月のことだ。ゴングのボクシングとキック担当編集者として、それから毎月のように先生とはお会いして、時にボクサーとの対談や連載ものを依頼した。世田谷の松陰神社前のバス停で降りると、先生が住職の大吉寺は目の前にある。原稿が出来上がると頂きに伺った。ときに応接間で先生と格闘技談義に時間を忘れることも。話が面白く、ついつい甘えて長居してしまった。
 キックからボクシング、競輪…スポーツはなんでも愛し、よく知っている人で、それをユーモアを交えながらの話はなんとも味があった。マージャンもプロの腕前だったと聞く。住職にありながら小説も書き、61年には「はぐれ念仏」で直木賞を受賞。多彩な活動で多忙な方だったが、私の帝国ホテルでの結婚披露宴では、乾杯の音頭を取ってくださり、ユーモラスなお言葉も賜った。有難いことに先生は3時間余に亘った宴席に最後まで御付き合いくださった。それは野口プロ・野口修社長も同じで、いまもって感謝の念は頭から離れたことがない。
 私は日本スポーツ出版社を14年に退職、アッパーを設立したりと忙しさにかまけ先生にはここ10年来お会えしていない。先生も増上寺法主となられご多忙だろうと、つい遠慮したが、元気なうちにもう一度話を訊きたかった…。
 享年86歳、先生安らかにお眠り下さい。合掌。戒名:天蓮社大僧正超誉上人英阿大吉有恒大和尚。尚、本葬は11月4日午後2時から東京都港区芝公園4の7の35 増上寺大殿本堂で。
 先生…最後のお別れに参りますからね。


Upper Official Siteへ