夏が来ると思いだす少年時代、水浴び、野球、花火・・・恋し
夏が来ると夏休み、少年の頃を思い出す。宿題も今の子供のようには無かったので、朝から晩まで野外で遊んだ。家の前が川で、朝飯を食べるや否や飛び込んだ。午後になると野球で、日が暮れるの忘れて球を追った。昼寝などとても、もったいなかった。
実家では、雑貨屋を営む傍ら長男が、馬車をひいていた。まだ木炭が盛んに使われた時代で、兄は木炭を買い付けては、山から運んで夕方に帰ると、時折手伝わされた。荷降ろしというやつだ。ある日、兄から「荷降ろしを真面目に手伝えば、革のスパイクを買う金をくれてやる」といわれ、本気で荷降ろしをやった。何ヶ月かあと、約束通り金を貰った。その金を握り締めて町の運道具店へ自転車で走った。
多分中学1年の時だと思う。嬉しくてその夜は、枕元に飾って寝た。あの感激は60歳を越しても忘れない。野球選手を志したのでもないのに何故夢中になれたのか今も不思議だ。ファーストで4番だった。郡大会で優勝して、県南大会では1回戦で負けた。3年の時で、それ以降野球の熱は嘘のように冷めた。
夏休みも後半の8月16日には、浅川町(福島県)の花火があって、1時間もかけてジャリ道を姉と出かけた。幾山越えて、まさに鮫川村から降りて行く・・・やがて花火が夜空に炸裂する。我々姉弟は、田んぼの畦道から、蚊に食われながら見つめる。花火ははるか遠くで上がるのだが、十分に満足した。夜店で何かを買って食べるでもなく、帰りは急勾配の坂道を黙々と自転車を押した。真っ暗な夜道、少年の頃、満天の星空・・・ふるさとの夏、恋しい。