ビッグママ、黒崎夫人よ安らかに…… | 舟木昭太郎の日々つれづれ

ビッグママ、黒崎夫人よ安らかに……


 黒崎健時先生の美代子夫人が亡くなって、その御通夜(17日)と告別式(18日)が埼玉県上尾市の伊奈葬祭場で執り行れた。故人を慕う大勢の弔問客が詰めかけた。その中には、オランダからわざわざ駆けつけたジョン・ブルミンさんの顔も……黒崎先生とは大山道場からのお付き合いだそうで、夫人の死は「衝撃を受けた」と、ラッキーにも飛行機のチケットが1枚だけあって、葬儀に間に合ったのだという。
 「奥さんが亡くなられて、一番悲しんでいるのは、クロサキ先生だろう。先生を激励するためにも、来たんだ」長身のブルミンさんは、一際目立った。
 参列者の中には、格闘技関係の人も多かった。新格闘術連盟の各代表、キック界……とりわけ故人とは切っても切れない愛弟子達の大沢昇、藤原敏男、島三雄は沈痛な表情で焼香していた。
 型破りな葬儀だった。お坊さんがいない。エルビス・プレスリーのロック曲が流れる中、大勢の弔問客は次々に焼香して行くのだ。これは故人の遺言だそうだ。死因は蜘蛛膜下出血で、7年前にも倒れていた。かねがね故人は「私は好きなように生きるんだ。64歳まで生きたから、いつ死んでもいいの」と言っていた。その通りの人生だったが、最期の電話の相手が、私だったとは。話は当然途中で切れた。今度、改めて、天国へ続きの電話をしようと思う。
 それにしても、病身の父・黒崎先生に代わって喪主を務めた長女・玲子さん、次女真理子さん、立派に代役を務めました。ご苦労さまでした。
 多くの格闘家を黒崎先生と共に育てたご苦労はいかばかりであったか、男勝りの度胸でついぞ弱音聞かなかった。ある意味、最期のビッグママ――黒崎美代子さんの生涯に献杯! 安らかに眠って下さい……。