佐山聡と前田日明、週刊誌で20年ぶりの対話に思う | 舟木昭太郎の日々つれづれ

佐山聡と前田日明、週刊誌で20年ぶりの対話に思う

 佐山聡(初代タイガーマスク)と前田日明が、いま発売の『週刊文春』誌上で、注目すべき対談を行なっている。立会人が、作家・真樹日佐夫氏。つまり、真樹先生の尽力によりこの企画が実現したと言う訳である。いずれにせよ、'85年9月2日(大阪・臨海スポーツセンター)での、あの遺恨試合から20年ぶりの対話……両氏をよく知る私にとっても、心温まるニュース、出来事で真樹先生には、感謝せねばなるまい。
 現在の総合格闘技ブームの基盤を構築したのは、紛れもなくこのお二人に尽きる。UWF、リングスを生み出した前田、UWFを経て、修斗を確立した佐山。私も何度かこの二人の対談を実現したく折衝した。しかし、前田がOKしても、佐山、ガンとして拒否して、ついに今日まで出来なかった。佐山君とは、藤原道場のロッカーが隣あわせということで、それとなく打診していた。いずれにせよ、私の手で実現せずとも、嬉しいの一語。前田は、佐山の紹介でプロレスの世界に入っている……その入門当時の話から会話が始まる。その中で、前田がずーっと佐山を心に掛けていたこと、例えば、佐山が修斗から離れたあと、修斗関係者が来て「ロシアの70~80㌔クラスの選手を紹介して欲しい」のくだりでは、佐山を全面的に援護している。これに対し佐山は「前田はいい事を言ってくれた」と感謝している。3年前、小林邦昭が、癌を患って不憫に思った前田が、佐山の留守電に「小林さんを勇気付けて」とメッセージを残している秘話も。いい話である。
 前田は、総合格闘技が未来永劫に続くようにと、夢を語れば、佐山は、日本人の精神的復活を命題にあげた。そして最後に「前田と話せて良かった」と……涙が出るよ。それにしても『佐山聡VS前田日明 20年ぶりの遺恨試合』のタイトルはよくない。思わせぶり過ぎ……「誌上バトル」なんて、文中には一切そんな語りも見当たらないのにねえ。喧嘩させたかったのか?
 さて、「格闘技完全裏の本」(株式会社マックス)が4月17日、コンビニ・書店で発売される。巻頭で私が「猪木×ウィリー戦の暗闘」と題して書いてます。26年前の衝撃の舞台裏を添野義二師範が激白。これは凄いよ! 読んでのお楽しみです。