ボクシング界の超新星・亀田興毅に思うこと
「1人のスーパースターは1000人の並のボクサーを凌駕する」・・・とはけだし名言か。畑山、辰吉らのスターが引退、リングを離れて以来、沈滞していた日本のボクシング界にやっとというか、待望の新星が現れたように思える。亀田興毅(協栄)のまさに闘犬を思わせるファイトは、その型破りなキャラクターと相まってスター性十分だ。
ワンミーチョーク(タイ)の東洋太平洋フライ級王者に挑戦して、圧倒的なパワーで3回KO、OPBFの王座に手中にした。さて、そこからが亀田親子らしい。ベルトを腰に巻くのを拒否した。「目標は世界のベルトだから」と。「あるべき結果」を明確にし、その目標に向かってバク進する親子―これはやはり並みではない、鉄の誓いだ。とにかく亀田親子は周囲の雑言なんか気にせず、我がスタイルを押し通してもらいたい。テーゼ(体制)に対するアンチテーゼ(反体制)として。時代を切り開いたのは、いつの世も型破りな男達だった。織田信長しかり。とにかく格闘技に最も必要な「闘争心」をこれほど満たしている選手もいまい。行く手に待ち構えるであろう多くのハードルをものともせず、是非夢を実現させんことを!
UPPERの第4号は、9月6日に発売されますが、付録のDVDは力道山のスクープカラー映像と、竹山晴友vs鈴木秀男の"龍虎決戦"です。竹山vs鈴木はその第1戦・・・なぜあんなに盛り上がったのか、今思うと不思議ですが、やはり昇り龍の二人を惜しげもなくぶっつけた、その関係者の心意気が好影響を及ぼしたのではないか。
格闘家の旬の時期は短い。ライバルがいつまでもライバルのままいられるのはごくマレ。で、多くは対戦するチャンスを逸して、ライバル対決は幻に終わるケースがほとんど。その点、竹山vs鈴木は「鉄は熱いうちに。」の思いで実現させたからこそ価値があったと。
第1戦は竹山が一瞬のヒザ蹴りを決め、KO勝ちした。
第2戦はミドル級タイトルを賭けた試合だった。結果は鈴木が雪辱。 日豊MAキックボクシング連盟は短い間だったが、この竹山vs鈴木に限らず、向山vsパーヤップなど多くの名勝負を残した。それらを一本のDVDにまとめ、10月下旬小社から発売する。特製ミニチュアベルトも特典につける。UPPER創立3周年記念事業の一環。それにはじない最高級のものをと編集作業は暑い中、進行中。お愉しみください。