PRIDE吉田秀彦の勇気 極真世界ウェイト制大会の第2のミルコ!
PRIDE吉田秀彦の勇気 極真世界ウェイト制大会の第2のミルコ!
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格闘技界は、4月23日のPRIDEミドル級GPのあと、K-1ラスベガス大会、そして5月4日K-1MAX決勝戦と心躍らせるイベントの連続。時に新緑狩りの季節なれど、格闘技界から目が離せない。
で、大阪でのPRIDE GP、白眉はやはり、ヴァンダレイ・シウバ対吉田秀彦に尽きる。寝技の吉田が立技のシウバに、全く気おくれず真っ向勝負の姿は、ハラハラさせながらもその恐れを知らない〝蛮勇〝にはただ驚き舌を巻いた。
スピード、パワー、テクニック・・・打撃において一枚も二枚も上のシウバが、何故吉田を攻め落とせなかったのか。
その理由は明らかだ。吉田の果敢な闘争心にこそあり、と私は見る。相打ち覚悟の闘いほど、敵にとって恐いものはない。そう吉田は肉を切らせて、骨を断つという捨て身の闘志〝戦法〝で、シウバとわたり合った。もしあの連続の打撃戦で、シウバのパンチを恐れ、後退を重ねていたらシウバの腕力の前にあっさり膝を屈していたろう。吉田の度胸まさに虎穴に入らずんばであった。進歩、成長のあとも随所にあり。先ず、ジャブをこまかく出していたこと。以前は、いきなり右ロングフックから打っていた。しかるに相手のカウンターの格好の餌食となっていた。
太モモへのローキックは相当痛かったはずだ。だのに表情に出さないのも負けじ魂の強い吉田らしい。顔に出れば、ピンポイントで狙われていたろう。勝負事は敵にウィークポイントを見せたら負け。
いずれにしても「気はテクニックに勝る」を十分に実証した心に残る一戦で、敗れた吉田の方にこそ、私の収穫は多かった。
余談ながら、ゴン格4月号の取材の折、具志堅用高氏の現役時代のボクシングの試合DVD2本、藤原敏男会長、そして猪狩元秀氏のキック時代のDVDをスタッフにお土産に持参させたのだが・・・その折吉田は「オレに、ボクシングとキックを勉強せよということか」といって、豪快に笑ったそうだ。
その豪気、天衣無縫の豪胆さこそ、天賦の才を花開かさしめているのだろう。
五輪の金はその集約されたものといえる。
吉田こそPRIDEの日本陣営の紛れも無いエースと、敗れてなお、彼は発展途上にある。可能性まだ半と彼に期待あり。
K-1ラスベガスでは、ボンヤスキーがモーに判定で敗れる波乱があった。飛びヒザ蹴りに躍り上がったところへ、カウンターのパンチ・・・よくあるケースだ。空中技は殺傷力もあるが、ひるがえって、危険性もある諸刃の刀。そのことをボンヤスキーは身に染みて感じたろう。とはいえ、暮れのK-1GP、やはり優勝の本命は彼だ。しなやかな蹴り技、スタミナ、切れ味・・・ホースト、アーツ、バンナ等ベテラン技巧派、そしてパワーヒッターがのきなみ老化した現実。総合力ではやはりボンヤスキー。武蔵には決め手がほしい。
5月1日、千駄ヶ谷の東京体育館での極真・第3回全世界ウェイト制空手選手権大会は、ロシア勢の台頭を見せつけられ、末恐ろしさを感じた。重量級などはさながらブラジル対ロシアの対抗戦の様相を呈した。で、重量級は前評判どおり、ティシェイラ(ブラジル)が、クルバノフ(ロシア)を倒して優勝した。
しかし、準決勝でクルバノフに敗れたアンドレイ・ステピン(ロシア)にひそかに私は○印を付けた。184センチ、110キロ、23歳、初段。
彼こそ第二のミルコとマークしたのだ。その成長や楽しみな選手。とにかくロシアは空手、総合格闘技の宝庫。ここを掌握したものが格闘技界を制すると思える。前田日明が意味じくも「ロシアにはヒョードル級はゴロゴロいるよ」というのもあながちオーバーではないと実感した次第。
さて、K-1MAXで、魔裟斗は王者に返り咲いているかどうか。その結果は後日、リポートしたい。