人間の欲には五欲という五つの欲望があります。
「食欲」・「色欲」・「睡眠欲」・「財欲」・「名誉欲」・・・
人間として生きている以上、誰しもが抱く自然な欲望です。
私も現在、俗世にどっぷり浸かって生活しており、強く抱いております。
しかし、来春より出家して僧堂修行に入りますと、一つの教えとしてこの「五欲」を捨てさる為の修行になります。
「財欲」つまり、お金や物欲は全く持つことが出来ないので、やがて執着しなくなり消えてしまいそうです。
「名誉欲」・・・地位や名誉や権力を欲しがることで、これもあの場では必要なく消えてしまいそうです。
そして、人間の三大欲求と言われる「食欲」「色欲」「睡眠欲」この三点は人間の自然な欲望で、生きている証でもあります。
「食欲」美味しいものを、沢山食べたい・・・私もこの欲は人並み以上に強いものがあります。
しかし、僧堂生活では肉や魚など動物性タンパク質は一切口にすることは出来ません。
野菜や大豆などの完全な精進料理になります。俗世で生活していると、自分の食べた物を好きな時に、好きなだけ食べることが出来ます。それが出来なくなる・・・
私はこのことが、一番辛いことになります。
ただ、精進料理に慣れてくると、体がそれに馴染んでくるのでしょうか・・・
「色欲」・・・これについては、全くそのような環境が皆無なので、諦め薄らいでくるような気がします。
そして、「睡眠欲」・・・これについては、僧堂では寝る時間と起床時間が決まっており、朝は四時起床。
今までのように、休日に朝寝坊したり、あと五分あと十分と布団から出たくないので、二度寝する。このようなこのは出来ません。
この生活にも、体が馴染んでくるのでしょうか・・・
つまり、この三大欲を完全に無くすことは不可能だと思います。
修行生活を送るうちに、この三大欲求に執着しなくなり、足りることを知り、必要最小限で満足できるようにやがてなり、今現在の私自身の執着心がどのように変化していか。
自身の心の中で、体現したい・・・
今はそういった期待感もあります。