Delta Rae(デルタ レイ)、2回目の登場です。
1回目→グレイブヤードで踊る | Delta Rae “Dance In the Graveyards”
ヴォーカルが4人もいるDelta Rae。今日はHölljesのきょうだいの末っ子Brittanyがメインで歌う“Run”について書いてみたいと思います。
この曲は2013年発売のアルバム“Chasing Twisters”に収録されていますが、アレンジの異なるバージョンが2015年の“After it All”にも入っています。
私がiTunesで買って聞いているのは“Chasing Twisters”に入っている“Run (EP Version)”の方なのですが、さきほどiTunesを見て混乱しました。
“After it All”の方、「購入済み」ってなってる…。
視聴してみたけど、えーやっぱりこっちは持ってないよ!全然違う音なのに…iTunes的には「同じ曲」と認識されちゃうのでしょうか。“After it All”バージョンが欲しくなったとしてももう買えないのだろうか…?でもダウンロードしたのは「再生」って表示されるから、何か違うのかなあ。
それはさておき。
YouTubeではこちらもよく視聴しています。
“After it All”の方はこれがベースなのかな?EP Versionより他のバンドメンバーや楽器の存在感が感じられて、これはこれで良い!
Brittanyの声や歌い方が好きです。フェミニンかつメッセージ性の強い歌を歌い上げるパワフルさがあり、ルックスも相まって時に小悪魔・魔女っぽい。
“I will never die”という曲で初めて彼女の歌声を聞きました。こちらはwitchy節が満載。witchy節ってなんだ(笑)うまく言えないのですが、どこか魔女的な、呪いのひとつもかけられるんじゃないかっていう声なんです。褒めています。
その後に“Run”を聞くと、まあなんと爽やか。“I will never die”はDelta Raeの陰サウンド、”Run”は陽…?曲調は明るくて前向きな感じ…
しかし、よく聞くと”Run”は爽やかハッピーな歌というわけではありません。
サビの歌詞:
I wanna run to feel again, to be no one
また何かを感じるために 誰でもない人になるために runしたい。
Runはこの場合は「走る」より「逃げる」という意味合いかな。
私の浅い解釈では最初なんとなく「名声に疲れた有名人が無名になりたい」って感じに聞こえていたのですが、できれば過去を消して、自分じゃない誰かになりたい、という歌なんですよね。または自分の夢が、夢のはずが、いつのまにか足枷みたいになってしまって、そこから逃れたいっていう。
それって、程度の差はあれ、多くの人が思うところなのではないかと思います。
(何の後悔もなくいつも順風満帆で自分大好き!って人もいるかもしれないけど…)
私はちっともポジティブな人ではないけれど、好ましかろうとなかろうと、結局、過去も自分も打ち消すことなんてできないと知るほどに年はとっている(笑)。でも、こんな風に疾走?失踪?したくなる気持ちも、わかる気がします。
「走る」はポジティブ、「逃げる」はネガティブな響きに聞こえるけど実は紙一重。