アマプラにて。

2024年、とあって、珍しくとても最近の映画ですね?と思って。

あとで検索かけてみたら、アメリカン・フィクション、は映画のタイトルだけれど、そもそもの原作はイレイジャーという小説で、その本は結構古い(2001年)だそうで。

 

そうすると、20年以上も前から、アメリカは今と同じほの暗いポリコレに浸かっているのだなということになりますかね。

 

 

 

 

作者が黒人だから、という理由で、書いた本が書店の黒人コーナーに置かれる理不尽。

内容が黒人に「だけ」当てはまることでもないのに、そういうことが起きうる社会に抗うべく、わざとコテコテの「黒人もの」を偽名で書く、というお話。

 

コメディのはずが、「本当にありそう」ってことでコメディになりきれない、皮肉な内容になっていて。

主演の俳優さんもいっつも眉間にしわがよっているので、観ながらまあまあ難しい顔になってしまう映画でした。

 

日本だと人種の差別はあまり無い(ゼロとは言わないけど、そう頻繁に日常で出てくることではない)ものの。

ちょっとしたことでマウントをとる、上からものをいう、順位付けをする、みたいなのはちょいちょいあるので、その感じに近いのだろうなとは思ったり。

 

「本物っぽいもの」が評価されちゃうと、一体何が「本物」なのかな、とか考えてしまいますね。

 

映画の最後としては、ちょっとふんわり着地した感ではあるんですが。

それも含めて「フィクション」を楽しむ映画なのかも。