半年ほど前のこと。
リヨンの菓子店8軒の菓子を食べ比べする仕事を頂いた(なんと美味しい仕事を!と思われるでしょう?そうなのです。こういう仕事、涙が出るほど嬉しい~)。
それでリヨンに行き(☚そういう時、ウチはもれなく3匹もついてくる)、あちこちで、その宝石店のような美しさに圧倒され・・・・。
そう。昨今の菓子店。
ケーキ屋さんというより、宝石店のブティックみたいなところが多いですよね~。
まるで指輪を選ぶように、ショーケースの中を丹念に1つ1つ見つめてしまう。
理科の実験室みたい?
コレは本棚ではなく、板チョコ・コーナー
それで、その時は8軒の「ガトー・ショコラ」と「ミルフイユ」「エクレア」の食べ比べがテーマだったので、それぞれ購入。
持ち帰って家でブラインド・テスト会を開催。
こういう時、ひと声かけると速攻で駆けつけてくる友人夫婦が3組いる。
その6名と我が家の3匹、計9名で食べ比べ。
圧勝はBernachon(ベルナション)だった。
8軒のどの味も甲乙つけがたし・・・と美味しかったけれど、それでも9名全員が3種の菓子すべてに1位をつけたのが、ベルナション。
特にガトー・ショコラはダントツの点数差。
へぇ~、と私はちょっと意外だった。
日本でも既に有名な菓子店というのは、案外現地ではそうでもないことが多い。
海外進出などしていず、支店も出さず、1店のみで堅実な商いをしている・・・そういう店の味の方を私などはつい信頼してしまうので。
でも確かに美味。
迷いのない力強い味わいが魅力。しかも強い味なのに甘すぎない。素材がいいからかな?
いずれにしろ商いを広げても、質は落ちることなく・・・アッパレでございます。
しかも驚いたことに、菓子の値段は8軒の中でベルナションが一番安い!
1個200~300円。
よかった、リヨンに住んでいなくて。住んでいたら毎日のように通ってしまうに違いない・・・。
※余談。
そういえば、以前、同じようにボジョレー・ヌーボーの飲み比べの仕事も頂いたことがあって、その際もこの3組の夫婦が登場。飲んだ呑んだ♪
ちなみにその時の優勝はジョルジュ・ド・ブフのボジョレー・ヴィラージュでした。
ブフ氏はヌーボーの仕掛け人でもある人。しかも自転車選手になりたかったけれど、貧しくて諦め、それで自転車で自分の家のワインを配り売るところから仕事を始めた、とても健気な人。
温かな家族や人とのつながりを大切にする人でもあります。
もうすぐヌーボー解禁日がやってきますよね。今年はどうかなぁ? 難しい年と言われているけれど・・・。
そういう当たり外れがありそうな年は、私はブフのボトルにすることにしています。
フランスでは一番高いのだけれど、それでも確実なので(1本700円前後。安いじゃない!と言わないで。こちらでは「ワインに7ユーロも?」なのです。「しかもボジョレーに?」でもあるのです)。
食べ比べたミルフイユ達。
「ミルフイユ」と言っても、お店によって結構違いますよね。
見た目も違うけれど、生地の食感、クリームの風味。それぞれ全く異種。面白かったです♪
というわけで、今回は前回圧勝したベルナッションで、色々な菓子を買って帰ろう!ということになった。
Bernachon
42 cours Franklin-Rosevelt 69006
TEL 04,78,52,23,65
ベルナションの主軸はショコラティエ(チョコレート専門店)。
だから特にショコラ系のケーキは絶品揃い。
このケーキが一番人気だそう。
ベースに硬いタルト生地。その上にシェリー酒の効いたガナッシュ(ビターでクリーミーなチョコレート)。
そして上のデコレーションが口に入れるとフワフワッと不思議に蕩けるチョコレート。
最近、フランスでもまるで芸術!と驚かされるような美しさや奇抜なデザインの菓子を売る店が増えている。
そんななか、ベルナションはトップグループに居ながら、意外にも素朴な容貌の菓子ばかりを作っている。
驚かされるのは口に入れた後でだ。
「まずは目で楽しむ」
それも大事とは思う。魅力とも思う。
でも、結局、強く記憶に残るのは口に入れた後の感動の方かもしれない・・・・とも、ベルナションの菓子を食べると思ってしまう。
今、世界中で流行りの色とりどりのパリ風マカロンも売っているけれど、こういう古くからのマカロンもちゃんと忘れず作り続けてくれている。ちょっとホ~ッ♪
オッと忘れてはいけない!
冬篭りに備えて、コレを買っておかなければ。
ショコラ・ショー(ココア)。ショコラ100%
ショコラティエのココアは絶品。
コレで寒い冬も、少し愉しく迎えられるかな?
諸用は朝一番でそそくさと済ませ、1日中、美味しいもの三昧したリヨンでの1日でした。
本当は美術館もリヨンは素敵(ピカソの初期。いわさきちひろの絵のような子供を優しいタッチで描いたデッサン画などや、まだ狂っていない頃のシャガールなどもあったり。いいですよ~)。
古くは絹と書物の街でもあるので、骨董屋で古~いエルメスのスカーフを破格の値段で見つけられたりするしオペラ座もいいし・・・・・・と、最低1泊はしないと堪能できませんね。
都会だけれど、リヨン人はどこか常にノンビリ。
山から降りてきた田舎者でも、アタフタせずに過ごせる穏やかな街です。









