この人のタイトルは、取り立てて凝っていなくても要注意。
読み終わってもう一度タイトルを見ると、思わず目が奪われて、なんどもかみしめてしまうこと請け合い。
ほんと、何ひとつ難しくないのに、じっとじっと、このタイトルを凝視してしまいました。
この作家さん、大好きだからいろんな作品を読んでいます。そして何作も読むがゆえにすこし、残念な現象も起こるのです。
なにかってえとね、つまり、かなり、耐性と体制が、できちゃうわけなんです。
ものっすごい驚天動地もね、そうくるんだろうなあ、って思うとすこし、半減するじゃないですか。それそれ。もう、半分受け身の体制ができてるわけですのよ。
いやいや、これで終わらないでしょう、浦賀和宏は。うん。歌野晶午もね。とか思いながら読んじゃうから、なかなか安心しないし、緊張もとかない。紙の本読んでるから手元で、あとどれだけ残ってるかもわかっちゃうし。これって書籍とかの物理的な限界じゃないかしら、雑誌の掲載とかじゃない限り、リミットがわかるから展開の予想もつくという。
なんて頭の中がくるくる回りながら、作品終了。程よく頭も回転したしよかったし、ここで終わらないよ、っていう山場が思った以上に多くて盛り上がった。
難点と言えば、子供なら母親の筆跡がわからないってことはないでしょう、ってことかな。離れて住んでますとか息子だからですとか一応は伏線チックではあれど。
それ以外はあたしは、楽しめました。
ストレスが溜まるとこういった、鉄板のよく出来たミステリは効きますな。