こんにちは!

かたつむり主婦起業のMOMOです

今日は、吉祥寺のココマルシアターで
現在上映されている映画「宝物の抱きかた」
を観てきました。(東京では現在こちらのみで上映)
 


この作品、インディーズ作品で、
当初は1週間の上映予定が、3日目から
口コミで満員になり、上映を延長して
現在4週目だそうです。
 
私も友人たちが何人か観に行って、
「すごくよかった」と言うので、
今日は時間があったので、1人で観てきました。
 
ココマルシアター前では、関係者の方が
ずっとチラシを配っていました。
 
 
小さくて、可愛らしい映画館です。
クラウドファンディングで資金を集めたらしいです。
 
私は、昨夜ネットで予約していたので、
窓口でそれを伝えると、
番号の書かれたチケットを渡されました。
 
整理券のようなもので、番号順に入場だそうです。
 
映画館に入ると、一列目はリクライニングチェア、
2〜4列目は一応段差がついているけど
椅子はいろいろな種類のものが混ざっていて
全部でも30席くらいかな?
 
肘掛もついていて、ゆったりした椅子に座り、
映画が始まります。
 
映画は、インディーズらしく、音声の強弱が
シーンによってバラバラで、
急に大きな音になったりしてビックリしますが、
まあ、そこは目をつむります。
 

ストーリーは、田舎の実家にひとりで住んでいる

兄の元に、東京に出て行った弟が

5歳の男の子を連れて帰ってくるところから始まります。

 

この兄弟のやりとりがなんともリアル。

ご飯をつくるシーンも食べるシーンも、

会話も仕草も、そのまま日常を切り取ったような

自然さがあって、どんどん引き込まれていきます。

 

5歳の男の子はまったく口をきかず、

弟も、東京で何があったのかを話さないまま、

兄の造園の仕事を手伝ったり、

幼なじみのお店に行ったりしている中で、

少しずつ、断片的に、今までのことを語り出します・・・

 

なぜ子どもは何も話さないのだろう?
(男の子は、終盤まで本当に何もしゃべりません)

 

この子の母親はどこで何をしているの?

 

その疑問は、映画の中で少しずつ明かされていきますが、

実はストーリーはそれほど重要ではないのです。

 

静かな流れでの中での、登場人物の心の動き、

大切にしているものへの揺るぎない優しさ、

兄弟とは?親子とは?家族とは、そして血のつながりとは?

というテーマをひたすら普通の日常の中に

織り込んでいるリアルさが、静かな感動を起こすのです。

 

激しく感情を揺さぶる映画ではありません。

 

でも、自分の中に、無言で問いかけてくるメッセージがある。

 

あなたが本当に大切にしているものは何?

 

と・・・。

 

 

この映画の中でも、一瞬で大切なものを失う人が

出てきます。

 

その時に投げやりになってしまい、

人が変わってしまったようになり、

 

残された宝物を守ろうとする人が現れ・・・

 

一人だった人にも大切な人との思い出があり、

 

と次から次へと、それぞれの「宝物」

静かに表現されています。

 

 

5歳の坂川使音(しおん)くんは、ほとんど

セリフがありませんが、目と仕草だけで

演技をするすごい子役だと思いました。

 

彼は、宝物の象徴ですが、

この映画には、それぞれの宝物がたくさん出てきます。

 

血が繋がった家族もいれば、そうでないつながりもある。

 

映画が終わってから購入したパンフレットには、

使音くんが監督に宛てた手紙も公開されていて、

それはそれはかわいらしいので、

ぜひパンフレットも見てみてください。

 

 

映画が終わる頃、自分の宝物は

やっぱり愛する家族だなと思いました。

 

娘、夫、両親、弟、、、

そして、自分自身。

 

ちゃんと宝物を抱けているかな?

そんな風に振り返ることができるいい時間でした。

 

 

映画の上映が終わったら、主演であり、

この作品の監督でもある榎本桜さん

劇場版編集担当の片元亮さん

挿入歌担当のしゅんすけフリーローダーさん、

出演者の遠山勇さんの舞台挨拶がありました。

 

 

この作品づくりの資金を集めるために

監督が歌舞伎町のホストで働いた話や、

ロケ地の千葉県佐倉市は、監督の故郷だとか、

ロケ弁は監督のお母様が13人分作っていたとか、

裏話がたくさん聞けました。

 

榎本さんは、松田龍平似のイケメンですから

ホストでも人気ものだっただろうなと思います♪

 

映画の中では、やけにタバコを吸うシーンが出てきますが、

それはあるものを象徴していたのです。

 

登場人物たちは、気まずさを打ち消すための小道具として

タバコを吸うのですが、でもそこに子どもがくると

すぐさまタバコを消すのです。

 

そんな話を聞くと、ああ、確かにそうだったと

もう1度映画を見直したくなりました。

 

 

監督の榎本桜さんは、数年前、自分がわからなくなり、

言葉が出なくなったそうです。

自分は、社会不適合者だと思った。

 

でも、しゃべれないからこそ、

人の気持ちが理解できるんだと気づいた。

 

自分の宝物に気づいたそうなんですね。

 

 

この映画では、
「本当に自分の好きなものに気づいて欲しい」

そんなことをテーマにしていると話されている姿が

とても印象的でした。

 

 

「宝物の抱きかた」

公式サイト http://takaramono.net/

 

 

吉祥寺ココマルシアター

公式サイト https://www.cocomaru.net/

 

 

パンフレットを購入し、

榎本桜さん、遠山勇さんと記念撮影。

 

 

この映画を勧めてくれた樺沢紫苑さん、

ありがとうございました。

 

樺沢紫苑さんのブログ記事も読み応えがありますよ。

 

 

 

そうそう、これから最近見た映画の感想を

どんどん上げていきます。

 

高校では映画研究部だった私。

映画の見過ぎで大学受験に失敗したほど。

(でも浪人時代も名画座に通っていた)

 

今も週に2〜3本映画を見ていて、

映画は、ハートフルで人間描写が

しっかり描かれているものが好きです。

 

私のおすすめ映画を紹介していきますね!

 

 

「宝物の抱きかた」★★★★ (★5が最高)