頭の中でブチッという音がした次の瞬間、私は大きな声でこう言っていました。
「あんたは、診察室で一体何を聞いてたんや!ちゃんと先生の話を聞いてへんから、何を塗ったらいいかわからへんのやろ。先生となんの話をしてると思うの。あんたの話をしてるんやで。なんでもっとちゃんとしーひんのや。あんただけがしんどかったんとちがうんやで。みんなしんどかったんやで。」
途中から、涙が出てきて止まらなくなりました。
私が泣き出したので、ゆかっちも真剣になって、私の話を聞いていました。
そして、最後に「おかあさん、ごめんな。」と言ったので、私もひどく怒ってしまったことを謝って、薬を塗り、一件落着となりました。しかし…。
骨髄移植がうまくいって昨年3月に退院したとき、トムさんもおばあちゃんも梅ママも、「お疲れさんやったね。よくがんばったね。」と私に声を掛けてくれました。友人たちも、そう言ってくれました。
それなのに…。
「あんただけがしんどかったんとちがうんやで。みんなしんどかったんやで。」と言ったとき、「ああ、私もものすごくしんどかったんやな。」と実感しました。本当は、「私もしんどかったんや。」 と言いたかったのですけど。
病気の子のきょうだいが思春期に爆発することがあるということは、しぶたねの清田さん がお話しされていたのですが、きょうだいではなく、患児の親が爆発してしまうとは…。かなり情けない(´_`。)
しかも、その矛先が患児本人に向かうとは…。反省m(_ _)m
臨床心理士M先生は、
「ゆかっちちゃんは今も治療中だし、GVHDも思う様によくならず、学校にもすんなりと行けないこともあって、おかあさんにとっては、病気のことはまだ終わってないことなので、なかなか整理がつきにくいのでしょう。」
と言って下さいました。
そう言って下さると、ありがたいです。
それと、病気の子どもは、子ども自身に検査などの説明があまりなく、自分の意見も通らずにされるがままのことが多いので、病気や治療は自分のことだけれど、なかなか積極的になれないということもあるのだそうです。
う~ん、そうやったんか。
ゆかっち、ごめんな。ゆかっちがものすごく大変だったことは、私が一番よく知ってるよ。
でもね、大爆発して、私はすっきりしたんですよ~(‐^▽^‐)
これ以後、ゆかっちはまあまあ協力的になりました。
そして、今は、1週間後に迫った野外活動に行くため(薬の管理が自分でできないと、お泊まりはだめと言ってあるので)、自分から進んで薬を飲む様になりました。
ゆかっちの心の中には、私の様にたまって渦巻いているものがあるのかな?
病院は好きだったけれど、やっぱり治療はつらかったし、しんどい思いもたくさんしたので、あるだろうな。
いつか爆発するときが来たら、しっかり受け止めたいと思います。