紅葉が綺麗な季節になると「昔、NHKのドラマの舞台になりましたよね。あれを観て こちらの大黒さまにお参りしてみたかったのです!」と仰る方が多く来られます。
「京都人の密かな愉しみ」は2015年から不定期で放送されたもので、京都独特の文化やしきたりを ドラマや 京都の方へのインタビュー、お料理コーナーなども織り交ぜて 上手に紹介されています。
その初回が「わたしの大黒さん」で、お寺の一人娘が 後を継いでくれるお坊さんと結婚するか、愛する在家の男性を選ぶかで悩む物語。設定はともかく、お寺は大好きだけど 大黒様を祀る台所で匂いのきついカレーが食べられない とか サンタクロースのプレゼントが貰え無いというエピソードは我が家の娘のプチ不満が盛り込まれておりました。又、「リアル京都の日常を撮りたい!」というご希望で かなり踏み込んだ撮影でしたが、紅葉が美しい雲龍院の映像をたくさん残して頂けたのはとても嬉しい事でした。
それまでは台所に入ることを遠慮される参拝者が多かったのですが、このドラマがきっかけとなり 走り大黒天さま が有名に…。お顔も少し にこやかになられた気がいたします。
すると、「大黒さまの人気を 衝立の龍がすねているから、きちんとお水をお供えしなさい」と仰る方が居て…。
以来、龍も懇ろにお祀りするようになりました。
さて、今回の秋の特別拝観は「龍」がテーマになっておりますが まさか大黒さまがすねてしまわれることは無いかしら…???
という事で、期間中 大黒さまの横で「京都人の密かな愉しみ」のDVDを流しておく事に致しました。
「このドラマは 僕の存在を抹消している!!」と密かにすねていた息子の発案です。