雲龍院では月に1回ずつ 北村先生と平岡先生の 仏教勉強会が行われており、先日も 年の瀬で忙しい中にもかかわらず 沢山の方が参集されました。平岡先生の講義は 専門的なのですが 門前小僧の私でも聴講できる内容なので 毎回 楽しみに参加させて頂いております。講義の初めに皆で 般若心経 を唱え、問答も飛び交いますので 寺子屋みたいな雰囲気…。今回は 「雲龍院が学問の寺である事の話をしてほしい」 と平岡先生からリクエストがあり、講義の前座に 住職が ちょこっと話を致しました。
本山の泉涌寺は[諸宗兼学] といって、真言宗に限らず 幅広く仏教の教えを学ぶ御寺でした。江戸時代に 雲龍院の中興 如周上人は参内して後水尾天皇様や皇族様方に仏教をご進講する他、雲龍院でお坊さんからお公家さん、庶民まで 幅広い 多くの人々に講義を施されたそうです。
その中には かの有名な 松花堂昭乗さんもおられたようで…。 そう言えば、大輪の間の床の間には 松花堂昭乗さんが描かれたお軸がちょうど掛けられており、何だか この勉強会を見守って頂いているような不思議な感覚になりました。 寿老人を中心にして寒山・拾得のユーモラスな画です。筆で壁にイタズラ書きしている姿と 先生がホワイトボードに書き記される姿が そっくり重なり!? 昭乗さんも うきうき楽しい気分で ここで講義を受けていらしたに違い無いと確信した私なのでした。
ちなみに この寿老人と寒山拾得さんは 釈迦三尊像の変化なのだそうです。お正月中も掛けられておりますので是非 注目なさってみて下さいませ。
