泉涌寺の大門をくぐって 右斜めの道は 木々のトンネルとなり 雲龍院の門とつながっております。夏は虫取り、秋には どんぐり拾いの子供達がやって来る場所、 この道は雲龍院の参道です。くるりと迂回する舗装された道は 昔は無く、本堂が重要文化財に指定された時に消防車が入れるように作られたのだそうです。
先々代の池田住職は 雲龍院には参道を通って入らないと許さない人だったようです。その事で何人もの方が叱られた話を 孫である住職が苦笑しながら何度も話してくれました。
今回のライトアップでは 泉涌寺の拝観順路の関係で 夜のみ 参道は封鎖されることになりました。去年は湾曲な道に沿って 花灯篭が置かれ 龍のようで美しかったのですが とても残念です。
夜の消防車道路は真っ暗で遠回りなので 龍華会の方々に無理をお願いして 賑やか過ぎる程の灯りを作って頂きました。 暗闇の怖さを全く感じさせない 力作です。
世代交代で 昔の山内ご住職方の記憶が薄れていくのを寂しく感じつつ、「おじいちゃん、怒っているだろうなぁ…」と参道を使わない事を気にしている住職なのでした。