雲辺寺の日常 | 雲辺寺のブログ
皆様いかがお過ごしでしょうか。
どうも雲辺寺でございます。


数ヶ月前
四国霊場会の納経時間について
記事が掲載されました。
そしてこの度、
徳島新聞に新たな記事が掲載されました。


ご心配をおかけしている皆様には
一札所として申し訳なく思っております。

まず第1に
会議の内容が出ていることに関して

四国霊場会は現在、
讃岐を本部として阿波、土佐、伊予の4県の札所で構成されております。各部会で話し合われていることが外部に流出してしまっていることに関して、恥ずかしく思います。
本来であるならば、
本部県である讃岐から発表すべきことですし、
何より、
総会で未だ話し合われていない内容の記事によって、
皆様方にいらぬご心配をおかけしておりますこと
本当に申し訳なく思っております。

第2に
記事の中で
札所の意見として

現在の7時から17時までの納経時間が長すぎる
お遍路さんや宿泊施設関係者ら多くの人のご助言いただくとありましたが、

前々から思っておりますが
7時から17時の時間が長すぎるというのは、
こちら側の考えであって、
お遍路さん主体ではないと思います。

私たちが預かっているのは四国の札所ですから、
現在、住職や副住職、寺族が従事する遥か昔より
お遍路さんが朝から夕方まで
お参りなされるというのは、
至極当たり前の話であります。

過激に感じるかもしれませんが
それが嫌ならばお寺を出て行けばいいと思います。
札所を変更することはできませんから、
不満があるものが出て行けばいいだけの話です。

寺の者として生まれたからといって
必ず継がなければならないというわけではありません。
もちろんお寺のお陰で生活ができたわけですから、
その恩返しとして継承する気持ちはあった方がいいと思いますが・・・
7時から17時でも
札所の住職や僧侶になりたいと思っている人は
多くいらしゃると思います。
朝に時間がないと感じるのであれば
早く起きればいいだけの話ですし、
それでも時間がないのであれば
従業員を雇用すればいいだけであります。

ちなみ
雲辺寺は四国霊場最高峰にありまして
街のお寺に比べると
納経やお守り授与の寺務に加え、
掃除なども大変ですから
従事希望者が少ないですが
きちんと札所として機能しております。

また
お遍路さんや宿泊施設関係者に・・・とありますが、
お遍路さんには必ずご意見を伺わなければなりません。
お遍路さんの信仰がなければ成り立たないのが四国霊場寺院です。

宿泊施設関係者というのは
誰を指しているかは分かりませんが、
それが宿坊ならば聞く必要がないと思います。

その他の宿泊施設ならば
ご意見を伺うことも必要だと思います。

お遍路さんをメインにしている宿泊施設ならば、
普通の宿泊施設とは違う対応をするからこそ、
お遍路さんに選ばれ、
宿泊してくれているということもあると思いますので、
普通の宿泊施設が同じようにできるようになると、
経営を圧迫する可能性もあるのではないでしょうか。

いずれにせよ
まだ総会では一度も話し合われたことのない議題に
あまり惑わされることなく
皆様は四国88ヶ所霊場をお参りください。

最後に
現在霊場会は裁判中ですが、
今回の議論は
そもそもの裁判の元となっていることにまで
影響しかねない事柄ですから、
扱いには十分に気をつけるべきだと考えております。
ご心配をおかけしておりますが、
皆様に支障の無いようにして参りたいと思います。


本日はこの辺りで
失礼いたします。


合掌