担当:きり

 

Q&A

Q1. 子ども食堂の料金で、大人は有料とありましたが大人はいくらくらいかかりますか?

A1. 料金設定は子ども食堂によって異なってくるのですが、農林水産省の「子供食堂向けアンケート調査」(2017年度)によると、参加費が有料の場合の料金は、平均値で大人310円、中央値で大人300円でした。

 

Q2. 黄信号の子は飢えているわけでもなく見た目も他の子と変わらないということでしたが、ではどのような面で貧困なのですか?

A2. 黄信号の子は見た目に関しては他の子たちとまったく変わらないため、周りからは貧困状態にあると気づかれにくいのですが、お金に困っていない子どもたちと異なる言動をすることがあります。例えば、「お金がいくらかかるかを気にする」「家計を心配して、部活に入らない」「修学旅行に行かない」などです。このように小さい頃から、家の経済状況により行動が制限されてしまう、というところに黄信号の子たちの貧困の状況が見えてきます。

 

Q3. 子ども食堂が急激に増えた理由が知りたいです。

A3. 近年子ども食堂が増加した理由として、以下の3点が挙げられています。

1つめは、コロナが2023年5月8日に「5類感染症」へ移行したことによる、コロナ対策の緩和の動きが影響したことです。長引くコロナ禍を経験した人々の、こども食堂を通じて地域のつながりを取り戻していこうという、「困難をしなやかに乗り越え回復する力」が過去最大の増加数をもたらしたといえます。

2つめは、2023年4月にはこども家庭庁が創設され、こどもの居場所に関する指針が閣議決定される(予定)など、国や自治体による子どもの居場所づくりへの関心が高まっていることです。

3つめは、企業が運営するこども食堂も広がっていることです。

 

Q4. 2ページ目1-8-2の『青信号の顔をして』というのは、朝ごはんを食べられないといった家庭環境を連想させないためということですか。

A4. 概ねその通りです。黄信号の子(親も含む)は役所の相談窓口や児童相談所、学校の相談窓口を訪れたがらないという傾向があるのですが、それは自身の貧困を認めたくない、ということが原因であると考えられています。そのため、子ども食堂は「みんなが行っていい場所」という認識が広まれば、黄信号の子も貧困のレッテルを張られることなく、「青信号の顔をして」訪れることができるようになります。

 

Q5. 移民してきた子供達に対しての、子ども食堂はあったりしますか?食文化が違うなかでそのような活動があるのか気になりました。

A5. 移民してきた子どもの対する子ども食堂は調べた中では見つからなかったのですが、「国際子ども食堂」というものは愛媛県松山市で開催されています。この子ども食堂は、在留外国人が地域の子どもたちに母国のお料理を振舞う、日本で最初の国際子ども食堂です。「今日はどこの国のごはん?」と、子どもたちが集まり、高校生や大学生メンバーと共に、世界のごはんをみんなで作ってみんなでおなかいっぱい食べる、みんなの居場所をつくっています。例えば、韓国DAYでは、ビビンパやチムタックなどが振る舞われました。また、この子ども食堂は、将来に不安を持つ外国人と外国人の雇用に関心のある企業との懸け橋にもなっています。

 

Q6. 子ども食堂を増やしていくためには何が1番必要だと思いますか。

A6. 私は子ども食堂に対する「貧しい子が行く所」という偏見をなくしていくことが必要だと、今回調べてみて感じました。

 

Q7. 子ども食堂は平均的に年間いくらほどの運営費が必要ですか?

Q8. 農水省調査によると、年間の運営費は10万円から30万円未満までというところが37.6%で最多、さらに少ないところも含め、7割が30万円未満となっています。また、運営費を開催頻度別に見てみると、開催頻度が高くなると運営費も増加しています。ほぼ毎日開催する団体では100万円以上というところが3割にのぼります。