0 概要


0-1 グローバルアーティストの理想像

0-2 海外展開とは

0-3 日本の事務所所属アーティストの海外進出1

0-4 日本の事務所所属アーティストの海外進出2 0-5 日本の事務所所属アーティストの海外進出3 0-6 海外進出の方法3パターン

0-7 海外進出するために大事なポイント3つ

0-8 継続的なビジネスに繋げる方法 

0-9 まとめ


1 グローバルアーティストの理想像

1-1 欧米圏の音楽チャート TOP100

1-2 ワールドツアー開催

1-3 IFPI のグローバルアーティスト TOP10 1-4 言語が堪能  


2 海外展開とは

2-1 海外での音楽活動 →他国の音楽市場において、シングルやアルバムのリリ ース、音楽プロモーションを実施

2-2 グローバルなファンベースの構築 →ソーシャルメディアやオンラインプラットフォームを 活用して、国際的なファンコミュニティを形成

2-3 国際的なメディア出演 →他国のメディアに出演し、アイドルグループの知名度 を高める

2-4 異文化へのアイドル文化の導入

→他国でのアイドル文化の理解を深め、現地のファンとの文化交流

2-5 国際的なイベントへの参加

→他国での音楽フェスティバルやイベントにアイドルグ ループが出演し、国際的な舞台でパフォーマンスを披露

2-6 国際的なマーケティング戦略の展開 →他国向けにターゲットされたプロモーションやマーケ ティングを通じて、アイドルグループの知名度向上

2-7 外国語での楽曲制作 →英語や他の言語での楽曲制作やリリースを通じて、異 なる言語圏のリスナーにアプローチ

2-8 国際的なコラボレーション →他国のアーティストやプロデューサーとの共同プロジ ェクトを通じて、クロスカルチャルな作品を制作し、異 なるファン層にアプローチ

2-9 異国でのファッション・ビューティーブランドとの 連携 →他国のファッションや美容ブランドと提携し、異なる市場でのアイドルグループの影響力を拡大 →これらの要素は、アイドルグループが多角的かつ効果 的に海外展開を進めるための手段となる


3日本の事務所所属アーティストの海外進出1 


3-0 例AKB48グループ

3-1AKB48 グループ本体の海外進出は難しい →IZ*ONE 等で AKB グループのメンバーを海外デビュ ーさせる可能性を見出したが、AKB48 本体が世界進出 するのは以下の理由から難しい

3-1-1 国内ファンの反発

3-1-2 パフォーマンスのレベルの問題

3-1-3 音楽面の問題

a 海外進出を考えるうえで、世界の音楽の流行をしっかり意識した音楽作りをする

b AKB グループのファンが果たしてそのような音楽を好むかは保障できない

c 日本のファンを切り捨てる意識がないとこのようなシフトは難しくなる可能性がある

3-2 BNK 48

3-2-0 タイ・バンコクを拠点に活動する女性アイドルグ ループ

3-2-1 AKB48 グループのひとつであり、総合プロデュー スは秋元康が務める

3-2-2 2017 年 2 月 12 日、バンコクで行われた『JAPAN EXPO THAILAND 2017』のメインステージで 1 期生お 披露目

3-2-3 メンバーは日本人1人とタイ人42人

3-2-4 BNK48 が世界の 48 グループで YouTube 登録者数 1位

3-2-5 AKB48 グループ YouTube 登録者数ランキング (2020 年 11 月現在)

1. BNK48-244 万人

2. AKB48-243 万人

3. JKT48-73.1 万人

4. NMB48-42.1 万人

5. SKE48-28.5 万人

6. HKT48-22.4 万人

3-3 BNK48 がバンコクでヒットした理由1

3-3-1 親日家が多い →タイ国民が日本のアイドル文化を好んで受け入れた 3-3-2 韓流ブームの沈静化

a タイで人気の韓流アイドルは『美人系』だった

b BNK48 の台頭以降『かわいい系』が人気に

c 『完成された美』を愛でるから

b 『未完成』のアーティストを育成しながら楽しむ文化 へ

3-4 BNK48 がバンコクでヒットした理由2

3-4-0 「日本にあってタイにないもの」がコンセプト

a タイには寒さがない

b タイでは雪が降らない

c タイにはホワイトクリスマスがない →「あなたとクリスマスイブ」では、これらのポイントが、 PV にふんだんに取り入られている

3-4-1 「頑張る・努力する」という概念

a 「努力する・頑張る」などの概念が、これまでのタイの 歌謡界では「一般的ではなかった」

b BNK の3rdシングルとなった『初日』では、「努力 は絶対に人を裏切らない」「夢は、汗と努力の対価なの」など、日本の少年漫画のようなフレーズが、ふんだんに盛りこまれている

3-4-2 タイ人に努力を教えたBNK

a これまでのタイでは、「汗と努力を前面に出したアイドル」というのは、いなかった

b アイドルは、手の届かない、雲の上のような存在であり 「生まれつき美人で、幸運な人」という位置付けだった 

c BNK48 は、こうしたタイ人の一般庶民の価値観を、完 全に逆手にとり、あえて、「努力」を前面に押し出すこ とで、絶大な支持を得ている

3-5 まとめ

3-5-0 BNK48 が、タイで大人気を博している理由

a 日本にあって、タイにないものが盛り込まれている b「努力する・がんばる」という概念を、前面に出して いること

→「日本発のアイドルグループである BNK48 は、タイ人 に夢や希望を与えている」 


4日本の事務所所属アーティストの海外進出2

4-0 2022 年3月、「日本で培ったことを広げて、LDH をアジアに持っていく」というHIROの野望を果たす べく、「BALLISTIK BOYZ(BBZ)」と 「PSYCHIC FEVER(PCF)」がタイに乗 り込んだ

4-0-1 知名度が一切ない中、地道にフェスなどに出演 4-0-2 今では地元メディアに出演するなど露出も増えた 4-0-3 現地で単独ライブを行うまでに成長 →LDHアジア進出の土壌を作った。

4-0-4 LDH が日タイの音楽発展貢献で特別賞を受賞 4-0-5 LDH は「アジアを中心としたグローバルマーケッ トへの挑戦」を掲げる

4-0-6 2022 年 5 月に現地の音楽レーベルと業務提携 4-0-7 EXILE一族の次世代を担うBALLISTI K BOYZ(BBZ)とPSYCHIC FEVER (PCF)が半年間に及ぶ武者修行を敢行

4-1 LDH アジア進出成功の理由 4-1-1 映画「HiGH&LOW」 →アジアで人気が高い

4-1-2 世界に拠点

→ LDH グループには、LDH JAPAN を中心に LDH USA、LDH ASIA、LDH EUROPE と、4 つの世界拠点が ある

4-1-3 国際部

a LDH JAPAN にはそのすべての拠点と連携を取り、 様々なプロジェクトを円滑に進める“国際部”という部 署がある

b タレントが海外でどのような展開をしていきたいの か、LDH としてどんなコラボレーションをしたら喜ば れるのか、密にコミュニケーションを取ったり、海外の 情報を積極的に取り入れたりしながら把握することがで きる

4-1-4 音楽面

a タイではここ数年、ヒップホップがトレンドの一つ

b それに加え、J-POPの哀愁も感じるBALLISTIK BOYZ from EXILE TRIBE と PSYCHIC FEVER の楽曲 は、タイで人気

4-1-5 例:「BALLISTIK BOYZ from EXILE TRIBE「ラ ストダンスに BYE BYE」」

a イントロからの展開、キック(バスドラム)が強めな ところが今のタイのヒット曲と構造が近い

b サビのメロディーは、そのままタイ語の歌詞を乗せて もしっくりくる

4-1-6 「勉強しに行く」姿勢

a 日本のシティポップが世界中から注目を集めているが これは過去の音楽が掘り起こされているだけで「遺産」 b T-POP はタイドラマブームから派生した「今話題の新 しいコンテンツ」

→一足先を行っている

c タイに進出しようとしている日本のアーティストに は、「エンタメ業界が盛り上がっているタイに勉強しに 来ました」という姿勢が大切

d 「武者修行に行く」姿勢でタイに来たLDHは海外進 出の面で、ほかの大手芸能事務所より一歩リード


5日本の事務所所属アーティストの海外進出3


5-0 BABYMETAL

5-0-1 2010 年に結成、日本の女の子3人のアイドルグル ープ

5-0-2「アイドルとメタルの融合」をテーマに結成

5-0-3「結成当時の平均年齢は11.3 歳

5-04「米国や欧州をはじめ、ワールドツアーを行った

→ソールドアウト公演も続々と出るほどの人気

5-0-5 レディーガガの公演のオープニングアクトを務めた

5-1全米チャートTOP40入り

5-1-1 2016 年 4 月に世界同時発売した彼女たちのニューアルバム『METAL RESISTANCE』が、アメリカ・ビル

 ボード総合アルバムチャートで 39 位にランクイン

 →収録曲のほとんどは日本語歌詞

 5-1-2 日本人アーティストが TOP40 入りしたのは、史上

 2 組目の快挙です

 5-1-3 1963 年に、坂本九さんのアルバム『Sukiyaki and

 Other Japanese Hits』が 14 位に入って以来 53 年ぶり

5-2 J-POP の中で「BABYMETAL」だけが世界で受け入 れられた理由

5-2-1 世界のメタルロックファンからの支持が強い

a 彼女たちは一見、日本の一般的な「ティーンネイジャーのアイドルグループ」に見える

b その可愛らしい外見からは想像もつかない「サウンド」に非常に定評があった

5-2-2 メタルロックを敬愛しているスタッフ陣

 a 初期より海外でのライブを積極的に行った

 b メタルロック系の大型フェスティバルに出演

 c デビュー当初からメタルファンの支持を集めた

5-2-3 日本語が世界に与えるインパクト

a 歌詞が日本語であるがゆえ、海外の人々にとっては、何を歌っているのか分からない

 →歌詞の内容が気になる

 →海外の人々から興味を惹く

 b 世界的にはメインストリームの音楽とは言えない「メタル」

c 日本国内の流行とも言える「アイドル」

 「アイドルとメタルの融合」をテーマに結成

d 日本独自の文化を融合することで、J-POPのなかから、斬新なマーケティング戦略が生まれた

5-2-4「神バンド」の演奏

a 日本の凄腕スタジオミュージシャンを集めたバックバ ンド

b 音楽評論家が「超 A 級」と評価するほどの演奏力 

→最高のギャップに

5-2-5 設定が巧みに決められている

a ライブ中には「キツネ様」が降臨など

b 彼女たちには様々な設定がなされている

c その世界観に魅了される人も多い

5-2-6 洋邦の主要な元ネタを一通りカバー出来ている 

a「あえて、元ネタがわかるような作り方をしている」 

b パクるのではなく「わざと」楽曲の雰囲気を寄せる →先人への敬意を払っている


6 海外進出の方法3パターン


6-1「ビジネスモデル自体を輸出してしまうこと」 →AKB グループが海外で行っている

6-1-1 日本で成功したビジネスモデルをフランチャイザ ーとして海外に輸出する

6-2 日本での知名度を活用する

6-2-1 現地のプロモーターなどにアプローチをかける 6-2-2 イベントに招いてもらい、現地でのイベントでラ イブを行う

6-3 日本での知名度が低いケース

6-3-1 海外での認知度を向上させる活動を行いつつ、海 外イベントへの参加をしていく

7 海外進出するために大事なポイント3つ

7-1 語学の問題

7-1-1 自分の伝えたい事を現地言語にて伝えられるよう になることが重要

7-1-2 YouTube, Spotify, SNS を活用して現地マーケットで 認知を上げていく活動を続ける

7-1-3 現地マーケットでのリアルなタッチポイントを複数作っていく