担当:とち

 

Q 露地野菜生産とは何ですか。

A 露地野菜生産とは露天の畑などで栽培を行うことです。ハウスなどを使わないため、周辺環境や季節の影響を受けやすく、季節に合わせて旬の野菜を生産します。例えば、寒さに強く霜の被害を受けにくいキャベツや大根、白菜やレタスなどは、秋から春にかけての栽培が一般的です。一方、育成適温が高く、寒さで枯死してしまうトマトやきゅうりは夏場に栽培されます。

 

Q 純供給食料-生産量の項目において、余った野菜の差分には何が含まれていますか。

A 前提として純供給食料は食料の可食部のみを指しますが、生産量には種や皮などの不可食部分も含みます。そのため、差分には不可食部分も含まれていると考えられます。生産された作物は、食用作物、工芸作物、飼料作物に分類されます。工芸作物は、収穫後加工して利用される農作物を指し、繊維用・油脂用・染料・香辛料・薬用その他があります。飼料作物は、家畜の飼料のために栽培する作物を指します。つまり余った野菜の差分は、食用作物以外の用途で使用されている作物が該当すると考えられます。それらの一例として、2020年度の生産量・出荷量1位だったばれいしょ(ジャガイモ)は、工芸作物としてデンプン用に使用されます。

 

Q 牛乳及び乳製品は余っていたことがニュースになっていたのに、不足しているとはどういうことですか。

A 生乳廃棄等の余剰発生と不足が同時に起こる理由には、生乳生産量が季節によって上下し、需給バランスを維持することが難しいからです。2019年~2022年における生乳の生産量を確認すると、12月~6月の生産量が多く、3~5月にかけてピークを迎えています。それに対し、7月~11月頃は量が少なくなります。一方、飲用等向生乳処理量や乳製品等向生乳処理量を見ると、そのピークが必ずしも生産量と一致するとは限りません。飲用向生乳処理量では6月と9月にピークを迎えるものの、8月、12月~5月には少なくなります。この原因として、これらの期間は学校の夏休み・冬休み・春休みの時期と合致し、学校給食向けの牛乳加工量が減少することが挙げられます。また、乳製品等向生乳処理量のうち生クリーム等向生乳処理量では、生産量が低迷する7月と11月にピークを迎えています。このように、同年のうちで供給が需要を上回る時期と供給が需要を下回る時期があるため、時期によっては余剰が発生するといえそうです。

 

Q 今回の発表におけるステークホルダーとは何を指していますか。

A 今回の資料では「食物の生産から消費の全活動に関わる人びと」を指すために使用しており、具体的には生産者・卸売業者・仲卸業者・小売業者・消費者などさまざまな人びとを指します。本来は、ある企業にたいして利害関係を持つ人を指します。その場合には、株主・社員・顧客だけでなく、地域社会までをも含めていう場合が多いです。

 

Q 慢性疾患等の健康被害を受けるのは人間ですか。動物ですか。

A 人間です。具体的な疾患として、心臓病、脳卒中、糖尿病、がんなどが挙げられます。