担当:まり
1 メイクの変化
1-1 メイクとは
a メークアップの略称で、化粧を指す
b 特に舞台俳優が役柄に合わせて化粧すること
c 今回は女性のメイクについて
←そもそもなぜメイクをするのか
d 女性が語る「メイクをしている本当の理由」
d-1 『マイナビウーマン』にて2015年11月にwebアンケート
d-2 マイナビウーマン会員の22~34歳の働く女性が対象
e 第1位「社会人として必要だと言われているから」
←大人のマナーとしてやらなければならないこと
f 第2位「人からの印象をよくしたいから」
←好印象を与え対人関係が良くなる
g 第3位「自己満足」
←人からの評価でなく自分が納得するように
h 自分をよく見せるよりも社会で生きていくためには必要なこと
1-2 メイクと時代
a 女性のメイク(化粧)は流行と共に変化する
b その変化は時代の様子を反映している
c 資生堂ビューティークリエーション研究センターの調査
d 2020年に再び東京オリンピックが開催されるにあたって100年間のメイク史と2020年のメイクトレンド予測を発表
d-1 景気が良くなると明るい口紅や太眉が主流となり、凛とした元気なメーキャップが流行
d-2 景気が悪くなると眉が細くなるなど頼りなげな冷めた表情のメーキャップが流行
d-3 天災や情勢不安があるとメーキャップがナチュラル回帰する傾向など
e メイクという観点から80年代を考える
2 80年代以前のメイク
2-2 1920年代~1950年代
a 西洋文化・銀幕女優への憧れ
←欧米のスターや銀幕の女優がメイクのお手本
b 日本の伝統的なメイクから西洋の影響を受けたメイクへと変わっていく
c 日本化粧の3原色の枠
←白めの肌で黒いアイラインに赤い口紅
d 1920年代
d-1 細く下がった眉
d-2 目尻にシャドーを入れたタレ目
d-3 薄いおちょぼ口
←非常に頼りない表情
←日本の伝統的な化粧を想起させる
e 1930年代
e-1 アーチ形に釣り上げた眉
e-2 アウトカーブで大きめに描いた唇
f 1950年代
f-1 意思の強そうな角型の太い眉
f-2 アイラインできりっとつりあげた目もとが流行
←復興期の日本の力強さ
2-3 1960年代から1970年代前半
a 西洋人顔への情憧れと模倣
←東京オリンピックをきっかけに日本人が本格的に世界を意識し始めた時代
b 伝統的な3原色から脱却
c 口紅に淡いシャーベットトーンの登場
←メーキャップの幅が格段に広がる
d 女性のお手本は映画女優からコマーシャルで活躍する女優へと移行
e 1960年代
e-1 上瞼に二重ライン
e-2 大きなつけまつげ
←立体的な眼の大きな西洋人モデルのようなメイク
e-3 西洋志向のピンク系の明るい肌が主流
←日本史上初めての日焼け色の肌が大流行
f 1970年代前半
f-1 60年代に元気につり上がっていた目もとが間の下にシャドーの入ったタレ目風に
f-2 眉は非常に細く薄い
←全体的に退廃的な雰囲気が主流に
f-3 1970年代は戦後成長する日本に暗い影
←ベトナム戦争、反戦運動、石油ショック、急激な工業化による公害問題
3 80年代のメイク
3-1 日本美の再認識・女性の社会進出
a 70年代後半ごろから日本人が国際舞台に
a-1 日本人デザイナーがパリコレクション
a-2 日本人モデルも世界でもてはやされる
←「西洋人のようになりたい」というコンプレックスを抜け出し日本人固有の美しさを求める
b 「ジャパンアズナンバーワン」な80年代
b-1 景気が上昇しバブルへ
b-2 キャリアウーマンブームを迎え、カラス族などファッションも多様化
3-2 眉メイク
a 太く濃い眉毛
←それまで20年に薄く細いものだった
b 「ナチュラルだから」と太くする人が多かったが実際にはかなりはっきりしていた
c 強い印象を与えるメイク
d 黒髪に太く濃い眉毛というスタイルが流行
3-3 アイメイク
a 華やかさを象徴する赤やピンクのカラーが流行
←オレンジ系よりも赤系が人気
b アイラインやマスカラも濃くはっきりと
c つけまつげをつけるのが流行
d 目立つ色使いで印象的な目もとに
3-4 ベースメイク
a 日焼けが大流行
b オークル系や小麦色のファンデーション
←健康的な肌の色
c ファンデーションはパウダータイプが中心で「厚化粧」という感じ
3-5 リップメイク
a 強い赤や紫と色
b 多彩なブランドから強めな色の口紅が登場
b-1 ドルチェ&ガッバーナ
b-2 エンポリオアルマーニ
c マドンナの赤い口紅がお手本とされる
←意志の強さを感じさせるヴィヴィッドな赤
c-1 大人の女の唇を醸し出す
c-2 妖艶な雰囲気を口もとに漂わせる
3-6 80年代メイクまとめ
a 眉…太く濃くはっきり
b 目…華やかな色のアイシャドウ
c 肌…オークル系で厚化粧
d 口…強い赤や紫
←全体的にはっきりしていて主張が激しい
e ジュリアナメイク
e-1 ディスコ「ジュリアナ東京」に通っていた女性たちがこのようなメイクだった
f バブルという好景気で世間が華やいでいる
←メイクも派手に濃くなる
4 海外の80年代メイクのお手本
a 海外の80年代のメイクは音楽シーン圧巻したポップアイコンがお手本
b 80年代に活躍した様々なコスメブランドに影響を与えた
c 日本の80年代メイクとの違いとは
4-1 マドンナ
a 永遠のクイーン・オブ・ポップ
b しっかりとラインをとったキャッツアイのような目もと
c 真っ赤な唇が印象的
d 「ライク・ア・ヴァージン」(1984年)をリリースした頃はコケティッシュな印象を演出
4-2 シンディ・ローパー
a 型破りな言動が80年代から注目
b 「ガールズ・ジャスト・ワナ・ハンブ・ファン」(1983年)を歌っていた時
c 赤を駆使したヘアやメイク
←プラダやデレク・ラムのショーでも際立っていた
4-3 グレース・ジョーンズ
a ファッションモデルとして活躍していたが1980年からアーティストとしても活躍し始める
b 「スレーブ トゥザリズム」(1985年)をリリースした頃はポップシーンにはなくてはならない存在に
c 目もとやチークなど範囲を広げた大胆かつ特徴的なメイク
←マークジェイコブスやロダルテで見られた
4-4 デボラ・ハリー
a ポップバンド、ブロンディのカリスマ・ヴォーカリストとして後進のポップシンガーに多大な影響
b 「コールミー」(1980年)がリリースされた頃
c プラムやバーカンディなどでまとめたメイク
←女性のセクシーさを演出
d ロクサンダ・イリンチックやグッチに登場
4-5 ジョーン・ジェット
a ガールズロックバンド「ザ。ランナウェイズ」の2代目ヴォーカリスト
b 「アイ・ラブ・ロックンロール」(1981年)が爆発的なヒット
c 黒く縁取ったスモーキー・アイズがトレードマーク
d ヴェルサーチやカール・ラガーフェルドなど多くのショーで見られたメイク
4-6 ディスコクイーンたち
a マイケル・ジャクソンが全盛期を迎えた80年代のディスコシーン
b 華やかなゴールドメイクをしている人が多くいた
c オージー・クラークやアレッサンドロ・デラクアが影響を受ける
←グリッターやラメなど目もとにゴールドを使用
4-7 シーラ・E
a 「ザ グラマラスライフ」(1984年)にソロデビュー
b プリンスのバックドラマーをしている頃からラテン系のグラマラスな美貌は注目を集める
c 立体感のあるメイク
d クロエやオスカー・デ・ラ・レンタに登場するブラウン系の奥行きのある目もとメイクが近い
4-8 ロバート・パーマーのPV
a 全米1位のヒットを記録した「アディクテッド トゥラブ」(1986年)
b “白肌×赤唇”の無表情のモデルがずらりと登場するシーンが話題に
c 白く透けた肌に赤リップのクラシックエレガンスな王道メイク
d ジャンボール・ゴルチエやコスチュームナショナルなどが採用
4-9 日本と海外の流行メイク
a 日本固有の美しさを求める日本のメイク
a-1 太く濃く全体的にはっきりとしたメイク
a-2華やかな色を使う
b アーティストに影響を受ける海外のメイク
b-1 マドンナやシンディ・ローパーのような赤を使うメイク
b-2 ジョーン・ジェットの黒いスモーキーアイやディスコ・クイーンたちの派ゴールドメイク
←派手なものが多い
c 「西洋人になりたい」というコンプレックスを抜け出した日本の80年代メイク
f 赤を使ったり派手で目立ったりという点は同じ
5 80年代以後のメイク
5-1 1990年代後期
a 1990年代後半
a-1 茶髪・細眉・小顔メイクなど
←バブルが崩壊し景気が悪くなった
b ファッション層の多様化
b-1 それまで流行が先行層から裾野へと広がるピラミッド型
b-2 ギャル層、OLエレガント層、裏原系などいくつものピラミッドの山が細分化され多様化
5-2 2000年代
a 美容表現の多様化
a-1 まつ毛パーマ、まつ毛エクステ、カラーコンタクト、ジェルネール
a-2 化粧品だけでは表現できない領域の美容表現
←空前の美容ブーム
b 美容表現も増えて盛りに盛ったメイクが白熱し拡張していた
c 東日本大震災の発生
c-1 自分にとって本当に必要なものとは何か自問自答
c-2 自分自身を見つめなおした女性たち
←一気に肩の力が抜けナチュラルに回帰
d 癒しを求め日本女性が好む可愛い表現のメイク
d-1 涙袋メイクや湯上りのぼせチーク
d-2 眉の色は明るく
d-3 ブライトカラーで色味のある口元
e 200年代メイクの色味は技術の進化とともになじみ系ヒューマンカラーの長い流行を経て、現在は色戻りの時代
6 80年代のメイクと現在のメイク
6-1 比較
a 最近までのメイクの流行は太眉で鮮やかな色のリップが流行
←80年代のバブル期のメイクと酷似
b 相違点は眉の色
b-1 80年代は黒に近い色できりっとしている
b-2 最近は茶系の明るい色をふわっと乗せた印象
c 太い眉は好景気の時に現れる
←同じ太い眉でも何が違うのか
6-2 景気回復の実感
a 日本は今景気回復局面にある
a-1 内閣府が2017年12月7日に発表した10月の基調判断でも景気回復は依然として継続中
a-2 2012年12月から始まった「アベノミクス景気」と呼ばれる景気回復局面
a-3 戦後2番目の長さだった「いざなぎ景気」の57か月を超える
b 好景気を実感できない
b-1 実質賃金の低迷
b-2 賃金を上げる動きも広まってはいるが物価も上昇している
←実質的な購買力は低下、個人消費は増えず
c 実感が伴わない景気回復
d 80年代は賃金も上がり大量消費の時代
←好景気を実感しやすい
e 同じ太眉メイクでも色味が異なる
e-1 好景気を実感できた80年代は黒くはっきりした太眉
e-2 実感できない現在はぼやっとした茶色い太眉
7 まとめ
a 女性のメイクは景気や世相を表す
a-1 好景気だと濃く太いといったはっきりとしたメイクが流行
a-2 不景気だと薄く細いナチュラルなメイクが流行
b 80年代という超好景気であるバブルの時代
b-1 とにかく濃く派手で印象的
b-2 日本美を再認識
c 現在のメイクも80年代を想起させる
e 景気回復実感の違いなどが細かい部分に現れる