担当 すな
1. リーダー・マッチ理論
1-1自分のリーダーシップ・スタイルとそれを最大限に引き出すことのできる状況を知り、それらをマッチさせることで組織をまとめていくリーダーシップ理論
1-2 LPC(Least Preferred Co-worker)尺度
1-2-1一緒に働きたくないと感じる最も苦手な人からLPC尺度をはかる
1-2-2職場において自分自身および自分の業績に満足するためにはどうすべきかと考えているかを示している
1-3導き出される2種類のリーダーシップ・スタイル
a あらゆる状況で効果的なわけではない
b どちらも状況とマッチすれば非常に効果的
1-3-1 関係動機型リーダー(64点以上)
a メンバーとの関係によって感情が大きく左右する
b 良い関係に満足を感じ、うまくいかないと落ち着かない
c 職場でメンバーが参加できるように勇気づけ、いろいろなアイディアが出るよう奨励する
d 複雑な問題にも動揺せず、創造的な問題解決ができる状況を好む
1-3-2 課題動機型リーダー(57点以下)
a主な関心と満足は職務の遂行
b 他者からの称賛よりも業績成果から自己満足感や成功感を得る
c ガイドラインにそって仕事することを好み、無駄を省こうとする
d ガイドラインがなければ自分で作り上げようとする
1-4 リーダーシップ状況
1-4-1自分がリーダーとして最も効果的でありうる状況、効果的でない状況を把握する
1-4-2状況をどう修正すれば自分のリーダーシップが効果を発揮するかを学ぶ
1-4-3 リーダーシップ状況の3つの構成要素
a リーダーとメンバーの関係
a-1メンバーからの忠誠心、信頼、支持の量
b 課題構造度
b-1問題がどれほど具体的に明示されているか
b-2目標は知られているか
b-3仕事の進め方に対する明確な手続きがありそれが了解されているか
c 地位力
c-1部下を指揮するために組織から与えられる公的な力
1-4-5高統制状況
aメンバーからの支持がある
b 課題構造度が高くすべてのメンバーが何をどうすべきか具体的に知っている
c 適宜、賞罰を行使できる高い地位
d 課題動機型(低LPC)リーダーに最適
d-1 自分の命令通りにことが進む
d-2 自分の意思決定により期待通りの成果が表れる
1-4-6 中統制状況
a 混合された状況
b メンバーの支持はあるが、課題が不明瞭で構造度が低く、公式の権限も弱い
c メンバーの支持はないが、課題構造度が高く明瞭であり、地位力も高い
d 関係動機型(高LPC)リーダーに最適
d-1 リーダーは感受性をもって機転を利かせながら対処
d-2メンバーの協力を得るために彼らの感情に対して注意を払う
1-4-7 低統制状況
a ストレスが高くかなり難しい状況
b 課題は構造化されておらず不明瞭
c メンバーからの支持がない
d メンバーに仕事を任せるための公式の力がない
e課題動機型リーダーに最適
e-1 ストレスや不安が高く統制力もないため確信をもって成果を測定できない
1-5 リーダーシップ状況をエンジニアリングする
1-5-1リーダーシップ・スタイルを変える
a 現実的ではない
a-1 パーソナリティーと深い関連があるから
1-5-2 リーダーシップ状況を修正する
a リーダーシップ・スタイルを変えるよりはるかに容易
1-5-3 ジョブ・エンジニアリング(仕事の手直し、工夫、設計)をする
a リーダーとメンバーの関係を修正する
a-1 親密度、信頼度を増減して関係を調整する
a-2 メンバーとの信頼関係がうまく構築できていない場合
a-2-1 メンバーが抱えている問題を理解し、それを少しでも軽くするように試みる
a-2-2 組織に関する適格な情報を提供する
a-2-3 定期的なミーティングを制度化し話し合える場を作る
a-2-4 昼食を一緒に食べることや仕事がうまくいった後の祝杯など非公式な付き合いも重要
a-3 メンバーと極端に親密になっている場合
a-3-1 特定のメンバーへのえこひいきに不平が生まれる
a-3-2 メンバーの仕事に対する怠慢が生まれる
a-3-3 特定のメンバーに適切な処分を下せないことも
a-3-4 メンバーと徐々に距離を離していくことが効果的
a-3-5 上司から認められる場が私的な部分ではなく仕事面に絞られ、仕事に集中するようになる
b 課題構造度を修正する
b-1 構造度の高い仕事をしたい場合
b-1-1 課題についてあらゆることを勉強し、課題達成の具体的な計画を準備できるようにする
b-1-2 仕事を細分化し、役割をしっかり決める
b-1-3 前例を基にして、手続き、ガイドライン、構図、あるいは完成品のアウトラインをつくる
b-2 構造度の低い仕事をしたい場合
b-2-1 上司に新しい、特殊な問題の解決に当たらせてもらう
b-2-2 メンバーに新問題や課題を提供し、その企画や意思決定を自分と一緒にやるように促す
b-2-3 課題を漠然とした形にしておく
c 地位力を修正する
c-1 地位力を修正するだけでは期待する状況にはなりにくいのでメンバーとの関係もしくは課題構造度も変えなければならない
c-2 地位力を高くしたい場合
c-2-1 組織から与えられた力を十分に行使し誰が上司かをメンバーに示す
c-2-2 自分がその仕事のエキスパートになり、部下を適切に評価できるようになる
c-2-3 仕事を企画していくうえでメンバーの援助に依存しなくてもよいようになる
c-2-4 集団への情報が、必ず自分を通して流れるようにする
c-3 地位力を低くしたい場合
c-3-1 メンバーに対して権力を見せず同僚のようにふるまう
c-3-2 計画や意思決定の場にメンバーを参加させる
c-3-4 情報がリーダーを通さなくてもメンバーに伝わりやすくする
1-6 部下のリーダーシップ状況をエンジニアリングする
a 部下であるリーダーが効果的に機能するため
b 相談に乗るだけでなく実質的にリーダーシップ状況を修正するなどの援助
c 部下のタイプに合わせ、細心の注意を払いエンジニアリングする
1-6-7 組織内の人選と配置
a 部下を最も効果的に機能できるリーダーシップ状況に配置
b 統制状況を1つ下(高統制状況なら中統制状況)にしてどちらのタイプのリーダーを配置するか決める
c 短期的に適応させるか、長期的に適応させるかでも配置が変わる
1-6-8 ローテーションと配置転換
aローテーションや配置転換はリーダーの経験や視野を広げるものとされている
b 成果の上がるリーダーもいれば、下がるリーダーもいる
c これにもリーダーシップ・スタイルや状況を考える必要がある
2.静かなリーダーシップ
2-1トップダウンのリーダーシップではなく、ボトムアップのリーダーシップ
2-1-1 名を残した偉人よりも陰でそれを支えたリーダーたちのほうが世界を変えてきたという考え
2-1-2 結果的には良い選択をしている
a 一見すると責任逃れをしているように見えるが
2-2 現実を直視する
2-2-1静かなリーダーは現実主義者
2-2-2 どんな状況に直面しても、事態を受け止める多くの方法を知っている
2-2-3 不測の事態に備えて、慎重に行動をする
2-2-4 信頼の重要さを理解していると同時にもろいものだという事も理解している
2-2-5静かなリーダーのガイドラインとなる4原則
a 全てを知ることはできないという事をわかっている
a-1 現実的になり、自分の理解を過大評価しない
a-2 自分の都合のいいように状況を解釈せず、わかっていないかをも受け止める
b 予想外の事態を受け止める
b-1 慎重に準備をしても予想外のことは起こりうる
b-2 未知であると知られている未知の事項
b-2-1 なんらかの対策を取れる
b-3 未知であると知られていない未知の事項
b-3-1 対策を立てて備えることができず、練り抜いた計画を台無しにする
c インサイダー(内部の事情に精通しているもの)からの信頼を得る
c-1 大まかにいえば組織の人材は地位が比較的安定しているインサイダーと使い捨てのアウトサイダーに分けられる
c-2 インサイダーになるのは長年の競争に勝った者たち
新たなインサイダーを決定するのはインサイダーたち
c-3 インサイダーに選ばれるまでは使い捨てのアウトサイダーでしかない
c-4信頼を得ることで自分もインサイダーになることが必要
d 人を信じすぎない
d-1 信頼関係を築くときは時間をかけ、本当に信頼できる人間かを見極める
2-2-6 現実主義と冷笑主義
a現実主義
a-1良いことも悪いこともありとあらゆることが起こりうると考えている
Ex)働くのはお金がもらえるからだけでなく、やりがいなどもあるから
a-2予想外の出来事にも寛容
b 冷笑主義
b-1 悲観的な灰色の影で、世界を均一に塗りつぶす
Ex)働くのはお金のため
b-2 予想外の出来事が起きると関与しようとしない
c 静かなリーダーは冷笑主義ではなく現実主義だということを留意する
2-3 行動はさまざまな動機に基づく
2-3-1 人間の行動の動機はさまざまである
a 火事の際に逃げるのが分別のある行動である
b 助けに戻ったり大切なものを取りに行ったりしようとする人もいる
2-3-2 複雑で様々な動機こそ静かなリーダーの成功のカギ
2-3-4利己主義であろうが低俗であろうが押さえつけるのではなくその動機を活用して特定の方向に導く
2-4 時間を稼ぐ
2-4-1難問に直面した際に何とかして時間を稼ぐ方法を見つける
2-4-2 流動的で多面的な問題に対して即座に対策を考えるのは困難だから
2-4-3 熟考する時間を作ることで難問への対処をしやすくする
2-5 問題に対して賢く影響力を活用する
2-5-1 影響力は人の評判と仕事上の人間関係で構成されている
2-5-2 自分にどれくらい影響力があるかを自覚する
2-5-3 影響力を行使する際どのくらいの影響力を危険にさらしているか
2-5-4 行動によって得られる見返りを考える
a 見返りがあるならば積極的に行動する
b ないならば別の方策を考える
2-6 規則を曲げる
2-6-1 規則を守らないのはよくないという事はわかっている
2-6-2 規則に従ってつらい状況や被害を招くことがあることも知っている
2-6-3 想像力と創造性を駆使して規則を曲げながら、規則の目的を果たす別の方法を探す
2-6-4 規則を真剣に考えつつ、解釈の余地を探す
2-6-5 法規則や一般的な倫理感が定めた範囲内で創造性を発揮しなければならない
2-7 徐々に行動範囲を広げる
2-7-1 どんなに考えてもこれから先どのような事態が起こるかは誰にもわからない
2-7-2 事態に直面した時にリーダーシップを発揮できるかどうかは事態をしっかり把握できるかにかかっている
2-7-3 物事の流れ、避けるべき危機などを探りながら徐々に行動に移していくことが求められる
2-8 妥協策を考える
2-8-1今までのステップを踏んで妥協を考えることこそ、目的を達成する最善の方法
2-8-2静かなリーダーにとって妥協を考えることは実践的な知識を習得して実行に移すこと
2-8-3忍耐強く重要な価値観を守りながらそれを具現化することを望む
2-8-4 大きな目標を達成するために後悔しつつも価値観をいくつか犠牲にすることもある
2-9 3つの静かな特徴
2-9-1 自制
a 多くのリーダーは意見をはっきり言う
b 静かなリーダーは言いたいことがあってもすぐには口にしない
c すぐに感情表現をしても事態を把握しきれないから
d 自制をすれば時間が得られ、微妙な違いを検討でき、適切な方向に徐々に展開できる
2-9-2 謙遜
a 目的は自分の役割を果たすことであり世の中を変えてやろうなどと言う大きな考えは持っていない
b 自分の知識や自分が各種の計画で果たす役割に対して本当に謙遜している
c 物事の最終結果は様々な要因の足し引きであり、静かなリーダーは自分がこの1つの要因に過ぎないと考えている
2-9-3 粘り強さ
a 努力をし始めた当初は何が正しいことなのかはっきりしていない
b 長期的に粘り強く努力を続けることで正しいものが何か見えてくる
2-9-4 静かなリーダーシップの特徴
a 静かなリーダーシップは有益な戦術を集めたもの
b 責任をもって効果的に使用できなければ意味がない
c 静かなリーダーシップを発揮しているのは中間管理職などのミドル層が多い