まず最初にこのジャケットにやられた。
おおっ、これは!!!
かの有名なロキシーミュージックの1stのパロディではないか。
となると、中身も・・・と期待して聞いたが
全く 全く違うものだった。
リンダ・トンプソンさんは聞いたことがない人。
元夫のリチャード・トンプソンさんは有名な人だから、確かソロアルバムが1枚家にもあったような気がする。
今回のアルバムの内容があまりにも素晴らしいものだから、リンダさんのことを調べてみたら
リンダさんは、「痙攣性発声障害」という稀な病気を患っているそうだ。これは声帯をコントロールする喉頭の筋肉が不随意に収縮することで、声の異常が生じる病気。
今回のアルバムでは、アルバム・タイトルに“Proxy=代理人”とあるように、トンプソン自身は歌うことができないので、代わりにさまざまなゲスト・ヴォーカルを迎えて自作曲を歌ってもらったということらしい。参加しているのは、子供たちや交流のあるさまざまなアーティストということだが、残念ながら私には聞いたことのない人ばかり。
内容はジャケットとは真逆のもので、まずそれにびっくりしてしまう。
アコギ、ピアノを主体とした静かなバックにゲストの歌が流れていく。
このメロディがなんとも不思議。70年代のトラッド・フォークとでもいうんだろうか。
「この流れでそのコードに行くのかい!」という驚きが何度も押し寄せてくる。
いやあ、まいった。最近毎日聴いている。
飽きない。奥が深い。深すぎる。
今年のNO.1アルバムになりそうな予感。
ジャケットの人物がリンダさん?
ロキシー流に男かと思ってみたりもするのだが・・・。