みんな僕のことセイって呼ぶんだ。
なんでだろうね?
そして、僕を見つけると人は手を合わせて願い事をするんだ。
自分の願いも平和への願いも人それぞれの願うを
僕にぶつけてくるんだ。
僕は、そんなに偉くないのに・・・。
僕は、あのことの約束を果たしたいだけなのに・・・。
この話は、僕が未熟で何も考えてなかった時のことだ。
いつものように僕はそこら辺を歩いていた。
そしたら途中で転んでいる子を見つけた。
近くに行って
「どうしたの?」
と聞いてみた。
そしたら
「私は、ナナセ。転んでるんじゃないの。
ここでただじっとしてるだけなんです。」
と彼女は言った。
「どうして?」
そう言って質問してみた。
「私は目印なんです。人は、私を見て進むことができるんです。
だから、私はここにじっとしているんです。」
「そうなんだ。」
「あなたは、人から願い事を神様に届けるんでしょ。
素敵ですね。」
そして話していると
僕はナナセのことを好きになっていった。
「ナナセ、僕のことどう思ってる?」
「セイのことは、好きよ。でも、あなたとは一緒にいられないんです。
あなたは、希望や夢を届けてください。」
「そんなぁ。」
「でも、もし最後をむかえるとき
私を迎えに来てください。私は、あなたとともに散っていきます。」
そう言ったものの僕は、年に一度ナナセのところにいった。
人の世で言うところの七夕と同じようなものだ。
そして、あるとき
「セイ、私と一緒に旅に出てくれませんか?」
そう突然聞いてきた。
今考えたら自分の命が短いことを知っていたのかなぁ?
「どうして?」
「もう、私は、いらないそうです。待っていなくてよくなりました。
私の代わりにホクトがいること気づいたのです。
ホクトもいいと言ってくれました。
私はセイと一緒にいたいので」
そういって、旅に出た。
一か月後
「セイ、私は、もうダメなようです。」
ナナセは、日に日に痩せていった。
一か月後の今すごく細くなってしまった。
「ナナセ戻ろ」
「いやです。私はもういいんです。
あなたと居たいんです。」
「そんなこと言ったって」
「いいんです。
あなたに看取ってもらえるのなら
この空のチリになったっても悔いはないです。」
そして、ナナセは空のチリになった。
セイは、また一人になった。
毎日泣いた。声がかれるくらい。
そしていたら、思い出した。
最後のナナセの言葉
「人に希望を与えてください。」
それを胸に今を生きている。
僕は、歩き続けるよ。
心にナナセはいつもいる。
みんなの幸せを願って
神様、僕の願いが叶うなら
もう一度
もう一度
ナナセの会わせてください。
この願いがかなうまで
僕は、心に手をあてて思う
ナナセ 大好きだよ。
