mind trips#2 〜kurosawadaisuke、土橋悠宇、石田洋介  御殿場RINCOLO 2022.5.7


 
 
 
 
 
土橋悠宇
石田洋介
kurosawadaisuke
 
御殿場RINCOLO




5/7、GW怒涛のエンタメラッシュの締めくくりは御殿場RINCOLOにて「mind trips#2」。
kurosawadaisukeさんの対バン企画です。
 
はじめましての土橋悠宇(どばしゆうま)さんはステージ全体で強いドラマを作ろうとする人で、言葉はほばなく、曲と曲の間の空気すら表現にしていく人でした。
それでいて普通に話してるときはとてもひとなつこい雰囲気があって、ギャップがとても面白かったです。
RINCOLOさんはおなじみのハコらしくて、カウンター前で実に自然に立っていて、注文ですか?って顔してこっちを見るのでついお店の人と間違えてお酒を頼んでしまいました…ごめんなさいっ。

二番手の石田洋介さん、RINCOLO初見参。ばんばん焚かれるスモークに「バカが治りますように」とおどけつつ、いつものようにでかい声。
でも、いつものようでいながら、いつも以上に笑顔が多く声も柔らかかったのは客席のあたたかさを感じてか、と思いました。土橋さんや大介さんのなじみのかたの多い客席でしたけど、とてもあたたかく聴いてらしたと思います。石田さんいわく、「僕は知っている、静岡の人はやさしいってことを」。

ラストはkurosawadaisukeさん。
限界!ってほど汗かいたのは、大介さんのせいです、ほぼ(スモークのせいなのか、ハコの中がものすごい湿度と温度だったのもあるんですけどね!)。
GOGOサマーからスノードライブへの流れが面白すぎました。夏から冬へ、極端!
いつも以上に積極的に客席とともに作ろうとするあたたかいステージ。石田さんのPUZZLEのコーラスパートもちょっと茶化しつつ(笑)
 
三者三様で実に楽しかったー!


土橋悠宇

 


意欲的で、独特のステージングでした。
表現したい世界がきちっとあるんだな…。
強い美意識を感じて、ドラマを見るようでした。

 
 
エレキギターでの弾き語り。
MCは最小限。エフェクターを駆使してギターの音色や量を変化させていく。
柔らかい、甘やかな声、特に裏声が印象的でした。
曲間は言葉ではなく、ひとしきりエレキギターを掻き鳴らし、空気を歪ませて次の曲へ繋いでいく。焚かれたスモークと強い照明とがそこに不思議なゆらぎを産んでいる。

何曲目かに歌った「僕の命はそこにある」という曲がとても好きでした。サビでふっと裏声になるたびに胸がキュッとしました。
なんて曲かなあ…とYouTubeで探してみたら、アコギの弾き語りがこれまでは多かったんですね。だいぶ印象が違いました。生で聴いたのもあるでしょうけれど、エレキのほうが好きかな。

アコギをパーカッションのように叩き、そしてそのままエレキからアコギに持ち替えて弾き語りに入った曲があって、その流れもとても面白かったです。


どこの国の言葉でもない、不思議な言葉で歌う曲(あとで石田さんが「ラッスンゴレライって聴こえた」って言ってましたが、全然わからなかったー!)があって、「yellow」にも「にいざらほいそうてとらんて」(?)でしたか、不思議な響きの言葉が登場していた?ですが、ぼそりと「今は何だかよく分からないことばっかでしょ」と呟いていたのが心に残っています。

そしてこの独特のステージは彼自身だけではなく、PAや照明も含めて作られていて、RINCOLOのおざわさんが次々とその世界に合った照明をつけ、音を増幅させていくのが心地よかった。
ふたりで作るステージでもあったな、と思います。
40分弱でしたけどもっとたっぷり感じたなあ…。

 
最後の曲「yellow」だけは、ミュージカルのカーテンコールのようにスパッと空気を変えて、からりと明るく客席とともに盛り上がりました。
ニコリと笑った顔からはさっきまでの鋭さがすっかり消えて、人懐こさが溢れてました。

実に面白いステージでした。

 
 
石田洋介


ハッピー・バースデイ
やっとあえたね
チアソング
機関車
PUZZLE
 

二番手、石田さん。
かなり独特の土橋さんの空気のあとなのでどう持っていくかしらん、とワクワクしながら待つ。

おざわさんが転換中もがんがんスモーク焚いていて、石田さんのステージでスモーク使われることも最近はあんまりないよなあ…なんて思ってたら自分でも面白かったのか、パタパタと扇いで頭にかけながら「バカが治りますように」ですって(笑)
客席にもふわっと笑いが起こって、土橋さんの作った緊張感を和らげつつ。

はじめまして、石田洋介です、と挨拶したあと、「僕、生まれも育ちも静岡県静岡市なので、よく知っています。静岡の人はみんな、やさしい」とニッカリ。
そのやさしさ、あったかさが跳ね返ってか、石田さんのステージも、何やらとてもやさしく明るかったように思います。
 

 冒頭を「ハッピー・バースデイ」から、というのはこのところではすごく珍しかったです。
土橋さんの創り上げたドラマチックな空気の余韻をそのまま受け取ったかのように、これもドラマチックに。
声がぐうっと伸びていて、いつも以上に「声」を強く意識させられた「ハッピー・バースデイ」でした。その声の良さに思わず客席から拍手と歓声が上がる場面も。



サブスクリプションアルバム「アコースティック」から、この「ハッピー・バースデイ」そして「やっとあえたね」「チアソング」の3曲を持ってくるのは今年のある種「定番」なんですが、持っていき方は毎回違う、特にこの春は全部違うのが楽しかった。
この夜はすごくやさしく聴こえました。普段なら少し声をザリっとさせるところもクリーンだった。
リバーブ抑えめで、石田さんの声そのものを聴いた、という感触が強かったです。

 
 
「機関車」。
やったー、また聴けた!嬉しかったです。
これはとても太く、強かった。間奏からのギター、以前とアレンジ変わったと思うんですけど、カッコよかったな。

4月末から二度ほど歌った延長線かつ追悼ということで選んだのかとは思うんですが、ステージが終わったあとBGMに小坂さんの「機関車」が流れてきて「わっ、御本人っ」と石田さん、照れ笑い。
実は、この日の客入れのBGM、ずっと小坂忠さんでした。「機関車」も流れた。石田さん、リハのあとは開演ギリギリまで出てらしたので、おそらく知らなかったんですよね。 
偶然だけど、必然のような瞬間。奇遇。なにか石田さんとRINCOLOの間に「糸」の存在を感じました。

 
最後に客席をテンションの渦に巻き込んだ「PUZZLE」。

 
 
大介先輩、スタンドにいたのにしゅっ、とアリーナに飛び込んできて、このご陽気でした。
くるくる回るミラーボールも素敵!

 
いい「はじめまして」だったと思います。
終わったあとも、おざわさんと何やら意気投合されてたみたいで、たくさんお喋りされてました。次に繋がる出逢いでしたね、きっと。

自分の持ち時間をチェックし忘れたのか、何曲か歌ったあとで「僕、何分やっていいんですっけ?」と聴いていた石田さん。結句、本当の持ち時間よりちょびっと短くなったかもしれない(あと一曲はいけた気がする、ほんとは)ので、次のときはその分もたっぷりやってください!

 
 
kurosawadaisuke


スケジュール(note.) 



最高列車
まだ間に合うぜ
GO GO サマー
スノードライブ
ストーリー
YES
またね
 
シャナナ
 
 
石田さんのステージにめちゃくちゃ茶々を入れていた大介先輩です…って、いつものことだな、ふっふっふ。
PUZZLEの途中、後ろから♪We say YES!とふっと差し込んできたのが最高でした。石田さんもうっかり応えちゃってから「それはあとでやるから!」と苦笑いのツッコミ。オオウケ。

 
石田さんがやや短めだったのもあってか、大介さんはたっぷりでした。 
土橋さんの「yellow」に敬意を表して、黄色いTシャツにしたんだそうです。

 
「最高列車」でゆっくりと走り出し、「まだ間に合うぜ」でぐっと加速する。
頭から陽気に客席に手を振る。客席も応える。
前のめりに楽しむ気満々の客席が最高でしたね。
そんな客席のテンションをさらに煽る楽しいステージ。
東海ツアーのラストでしたが、疲れは感じさせない、絶好調の校長先生でした。


夏の歌を、と陽気な「GO GO サマー」。
客席には「ぬー組」の生徒(毎回書くけど、大介さんのFacebookコミュニティー「シャナナ学園」では大介さんが校長先生で私達が生徒なのです。生徒手帳もあるよ!・笑)もいたので、率先してダンス、ダンス!(そして、大汗…)
この曲、大介さんが一昨年、ぬー組のみんなからもらったワードをもとに書いた曲ですけど、歌詞が好きなんです。青春賦!

次が冬の歌っていう真逆がね、おかしくてしょうがないんですけども、新曲「スノードライブ」はガラッと変わってしっとりと。アーバンでほんとにいい曲。ギター、最高に好き!


これもアーバンの極みな「ストーリー」では、最高にかっこいい、エレキなギターソロ! ワウワウしてて気持ちよかったーしびれるー。
神の味噌汁、にかけた、神のみぞ知る、の歌詞、二回目のときにほんとに「神の味噌汁」って歌っててちょっとびっくりしました。あれっ、いつもですっけ??
(これも「GOGOサマー」同様、ワード3つを使って書いてるんですが、「神の味噌汁」はそのお題ひとつだったのです…笑)

これまた客席参加型ソング「YES」!
「PUZZLE」で混ぜ込んだフレーズの本番です。
この頃もう、フロアは大熱気だったんですが、大介さん、すごく声が出てて楽しそうでした。
なもんで、こっちもさらにテンション上がって熱くなるという(笑)
客席、めっちゃ盛り上がりました。

本編ラストは「またね」。

楽しい夜はいつまでも続かない
だから今できることすべて
みんなでやっちまおうぜ

ほんとにこれに尽きるのですよね。 
この夜も思い切り!楽しんだ夜でした。

 
アンコールは「タオルは持ってるかーー!」の雄叫びとともに「シャナナ」!
みんなでぶんぶんタオル振りました。

大汗かきながら、大汗ふきながら!
石田さんもハンカチかな?出して振ってたの見えましたよっ!
あー、楽しかったー(汗びっしょりでした!)。

 
 
いやー、楽しかったです。
これだけ3人のステージングが違って、バラエティに富んでるというのもなかなかないかも。

客席がほんとにあったかくて、前のめりで、楽しもう!って空気でいっぱいでした。
石田さんもご自分のブログに書いてましたが、キャラファンの方がご近所さんでふらりと来てくれるという懐かしい再会もありまして、はじめましてなのにそんな感じせずに過ごせました。

そしてなにしろRINCOLOさんが、オーナーおざわさんが、素敵すぎました。
ワンオペなんだよー大変なんだよーと言いつつ、これだけ照明に凝り、スモーク焚き、PAめちゃくちゃ細かく調整し(リバーブ、丁寧に細かく変えてらしたと思います)…って、そりゃ大変ですわ!
それだけに、とても見て、聴いていて世界に没入できる空間でした。好きだったなー。

壁にね、富士山があるんですよー。上手も下手も。ひとつひとつ手で作られたのかなあ、とライブの途中で気がついて感服してました。

ライブのあと、おざわさんが撮ろうよ、と呼びかけて御三方の写真を撮ったんですが、最初におざわさんが撮って「ほら、ダイヤモンド富士!」と嬉しそうに見せてくれました。

あっ、ほんまや、頂上にライトが!
…で、みんなも真似したんですが、おざわさんほど綺麗なダイヤモンド富士に撮れてた人は多分、いなかったと思う。 

教えてくれたときのあの、にっかにかの笑顔ったら!
帰りには扉の外まで見送ってくださって、こちらが見えなくなるまで立っていてくださいました。

またもや素敵な人、そして、ハコに出逢えた喜び。
大介さん、石田さんを呼んでくれてありがとー。
mind tripsはずっとこの顔触れでいいんじゃない?なんて大介さん、言ってましたが、そうなったら嬉しい。

そうじゃなくてもまたきっと、来ます。
そんなに遠くない予感がします。

自家製梅酒、美味しかった。また梅酒8割ソーダ2割(笑)の梅酒ソーダ、飲ませてください!