それは、じっとりと
さり気なく訪れた
私は敏感に振り返る。
ーやつが、キタ。
『ども、失礼致します。』
私は無視した。
だが、
彼はめげなずに、こう続けた。
『あの、入らせてもらってもよろしいすかね？』
私は即答した
『断ります。』
彼はそんな私の即答にも負けない速さで
堂々と、づけづけとのさばる気だ。
『断りたいですけれども。
どうせ、あなたは入ってくるじゃない。』
相変わらずじとっとした、やつだ。
去年もきっとそう感じたんだ。
でも、忘れている。
こうして毎年、同じことを想い
同じことを綴るのだ。
はい。
梅雨入りしましたね。今年も。
大嫌いな季節がやってきました。
大人になっても『大嫌い』なんて恥ずかしげもなく言っちゃって
まだまだですね。
まだまだ地球人として、あまちゃんです。
履く靴だって
着る服だって
髪の毛だって
ミミズだって
オケラだって
あめんぼだって
困るわけですよ。
※下記三つに関しては困るかどうかは不明。
去年買った長靴は
謎に浸水しちゃう長靴だし。
それはもう長靴の意味を果たしてないわけで。
長靴としての使命をまっとうしていないわけで。
しかも見た目が漁師の人が履いてるような雰囲気なわけで。
それは私が選んだから自業自得なわけで。。
梅雨くんよ。
今年はいつまで、滞在するの？
お願いだから、長期滞在はやめてね。
じっとりを過ぎれば
じっとり暑い季節がやってくる。
日本と湿気はいつも腕組み仲良しこよし。
2014年上半期を駆け抜け
ふと想う
『なんだか今年も、早回し。』
