土地は、日本の国土そのもの・・・
一方で、所有者に完全な所有権を認めていますが、
それでは国の権限が及ばないことも・・・
国家の独立こそが最優先されます。
そのために、ほとんどの国は所有権を制限することで、
国の立場を盤石にしています。
それが、国土と国民を守ること・・・
イギリスでは、土地は王室の持ち物
人々は、土地を借りる建前になっています。
ドイツでは、土地を所有できますが、
憲法で完全な所有権を認めていません。
他のヨーロッパ諸国も、土地の所有権は制限され、
国家に最終権限があります。
アジア諸国は、植民地支配された苦い経験から、
外国人や法人の、単独で土地所有は認めていません。
過半数以上を、現地人や現地法人の所有にするか、
借地権での土地使用しか認めていません。
終戦後、新憲法下の日本は、
与えられた自由の中で、権利意識に目覚めた人たちが、
私権の制限に過剰に反対して来ました。
その結果、日本では完全な土地の所有権を認めていますが、
それでは、国のコントロールが出来ません。
その最たる例が、所有権を盾に用地買収を拒む
成田空港のン十年に及ぶ闘争や交渉の経過です。
不要な工事費が嵩み、不十分な機能での開港になり・・・
今でも、膠着状態は続き、完全開港は不可能に・・・?
完全な所有権を盾にしての抵抗は、
行政の停滞や、人々の利便性が損なわれて、
逸失利益は、天文学的な金額になります。
民主主義の弱点の一つです。
国の権限が強くなることに反対する人もいます。
でも、国には人々の所有権を超えて、
行使できる最強の権限も必要です。
(つづく)
貴女にとって、貴方にも
今日が良き日であります様に・・・