さあ、イタリア周遊の旅も最終目的地ローマに
やってきました。言わずと知れた “全ての道は
ローマに通ず” といわれた､古代ローマ帝国の
都です。
その古代ローマ最大の歓楽スポットとして建設
された巨大な闘技場遺跡が、【コロッセオ】です。
エジプトといえばピラミッド、ギリシャならパルテ
ノン神殿、スペインはサグラダ･ファミリア…と同
じようにイタリアの絶対的なランドマークです。
コロッセオは、西暦72年ヴェスパシアヌス帝が
着工、同80年にティトゥス帝が完成させました。
剣闘士同士や猛獣を相手にした戦いを、観客
に観せるための施設で、収容人員は５万人を
誇ります。
80年の落札式には、ゾウ、ライオン、ワニなど
の猛獣 5,000頭が生贄にされ、北アフリカから
たくさんの動物が調達されたといいます。剣闘
士は、どちらかが死ぬまで 戦い続けなければ
なりませんでした。
2000年もの時を経た歴史的建造物は 圧倒的
な迫力があります。その名前の由来はこの地
に立っていた皇帝ネロの巨大な像(コロッソ)か
らきているということです。
形は長径188ｍ、短径156ｍの楕円形で、高さ
は48ｍの４階建て。天井部分は 開放されてい
ますが、皇帝の席には 日が当たらないよう 天
幕が張られていたようです。
アーチの様式は各層によって変えられていて、
１階はドーリア式、２階はイオニア式、３階はコ
リント式。コロッセオに使われている大理石は､
ヴァティカンのサン・ピエトロ大聖堂にも使用さ
れているそうです。
すぐ隣にはコンスタンティヌス帝の凱旋門｡ 西
暦315年、ミルヴィオの戦いでの勝利を記念し
て建てられました。高さは21ｍ。もちろん､こち
らがフランス・パリの凱旋門の元祖ですよ。
歴代のローマ皇帝が 帝国の政治・経済・宗教
の中心地としていた「フォロ」が埋もれてしまい
遺跡となったのが、『フォロ・ロマーノ』。19世紀
から始まった遺跡の発掘は、未だ道半ばにす
ぎません。
この後は、『真実の口』に向います