「めぐりあう日」(2015年) | きまぐれWalker2

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2019年より Amebaブログにやってきました
それ以前はYahoo!ブログでやっておりました
気づけば17年、時間だけは長くやってますな

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デビー作「冬の小鳥」(2009年)で高い評価を受けたウニー・
見つめた長編第2作。主演は、「君と歩く世界」のセリーヌ・サ
レット、共演にアンヌ・ブノワ。

パリで夫と8歳になる息子と暮らしている 理学療法士のエリ
ザ。 養父母のもとで育った彼女は、実の母に会いたいと願い
専門機関に調査を依頼していたが、守秘義務の壁に阻まれ
てしまう。 そこで自ら調査すべく息子のノエを連れて自分の
出生地であるダンケルクに引っ越す。やがて 息子の転校先
で給食や清掃を担当している孤独な女性職員アネットが、背
中を痛めてエリザの診療所にやって来る。彼女はひょんなこ
とからエリザを自分が30年前に産み、養子に出した子どもで
はないかと思い始める…。

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孤児院から、フランスの里親に引き取られた生い立ちを持ち、
その監督自身の体験をベースにして 作品が描かれていまし
た。 この2作目で描かれているのは、まさに今フランスで、い
やヨーロッパ全土で起こっている問題ビックリマーク 移民の問題です
エリザの息子ノエは、どう見てもアラブ系との混血。転校した
学校でも、給食で“(宗教上)豚肉は大丈夫か”と何度も聞
かれます。

それを肌で感じる母は自分のルーツを どうしても知りたいビックリマーク
夫とは別居し、出生地へ引越しし、全てを犠牲にしても、出生
の秘密を解き明かさないと、前へ進めないのです。それが証
拠に身ごもった第二子を堕胎してしまう…。これがヨーロッパ、
特にフランスの現実の問題。 実際に、2006年FIFAワールドカ
ップの決勝フランス×イタリア戦で 当時世界No.1プレーヤー
ジネジーヌ・ジダンがイタリアのマテラッツに母親・姉ら親族
を侮辱され、頭突きして、退場になるという事件がありました。
それを考えると感慨深い映画ですよ…

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監督 ウニー・ルコント
製作 ロラン・ラヴォレ
脚本 ウニー・ルコント、アニエス・ドゥ・サシー
撮影 カロリーヌ・シャンプティエ
音楽 イブラヒム・マーロフ
出演 セリーヌ・サレット      (エリザ)
    アンヌ・ブノワ        (アネット)
    ルイ=ド・ドゥ・ランクザン (アレックス)
    フランソワーズ・ルブラン  (ルネ)
    エリエス・アギス      (ノエ)
    カトリーヌ・ムシェ      (クビアク夫人)
    ミシャ・レスコー        (ファビオ)
    パスカル・エルソ       (ロジャー)

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