柳 広司 『ラスト・ワルツ』 (角川書店) 1,512円
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[作品紹介]
華族に生まれ、陸軍中将の妻となりながらも、退屈な生活に倦
んでいる顕子は アメリカ大使館で催された仮面舞踏会の会場
で、何故かある男のことがしきりに思い出された。 女学校時代
に窮地を救ってくれた彼と、いつか一緒に ワルツを踊ることを
約束したのだった……(「舞踏会の夜」)。大陸を疾走する満鉄
特急。 その車中で発生した暗殺事件に巻き込まれたD機関の
スパイの暗躍を描く「アジア・エクスプレス」。 在ドイツ日本大使
館の防諜対策のために派遣された日本人スパイが、ナチス宣
伝大臣ゲッベルスと対峙する「ワルキューレ」(中篇)を収録。
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大好きな柳広治さんの「D機関」シリーズ、最新刊は『ラスト・ワ
ルツ』。これは、まだ“魔王”と呼ばれた結城中佐の若かりし日
のお話。「舞踏会の夜」は、この本自体のタイトル『ラスト・ワル
ツ』の基になったであろうエピソード。初作『ジョーカー・ゲーム』
次作『ダブル・ジョーカー』では、D期間での正統派の系譜。三
作目『パラダイス・ロスト』は、戦後直前のいわば後日譚。考え
てる~![グッド!](https://stat100.ameba.jp/blog/ucs/img/char/char2/187.gif)
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そして、四作目の『ラスト・ワルツ』は結城中佐の若かりし日の
いわば前日譚。 これらの構成も、さすがですな 「アジア・エ
クスプレス」は、スパイ小説としては割とありきたりの話ですが
最後の「ワルキューレ」は、110ページを超す(中篇としては…)
大作です そう言えば、第二次大戦中に“オペレーション・ヴ
ァルキューレ(ヴァルキューレ作戦)”という、ヒトラー暗殺計画
がありました。(トムクルの映画にもありましたな…)
しかし、 こちらの“ワルキューレ”は、ゲッペルス<ドイツ第三
帝国映画界を牛耳る宣伝大臣>と日本のスパイとの丁丁発止
の騙し合いが描かれています。もう、読めないかと思っていた
柳広司さんの “D機関シリーズ”。 前回のレビューでは…日米
開戦なら、シリーズは終わりかも と、書いたけれど、これな
ら、また続きがあるのかもしれないなぁ~
楽しみに待ってま
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<柳 広司 D機関シリーズ>