東野圭吾 『名探偵の掟』 『名探偵の呪縛』 | きまぐれWalker2

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それ以前はYahoo!ブログでやっておりました
気づけば17年、時間だけは長くやってますな

東野圭吾 『名探偵の掟』 講談社文庫 620円

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[ストーリー]
完全密室、時刻表トリック、バラバラ死体に童謡殺人。フーダニット
からハウダニットまで、12の難事件に挑む名探偵・天下一大五郎。
すべてのトリックを鮮やかに解き明かした名探偵が辿り着いた、恐
るべき「ミステリ界の謎」とは? 本格推理の様々な“お約束”を破っ
た、業界騒然・話題満載の痛快傑作ミステリ。


東野圭吾 『名探偵の呪縛』 講談社文庫 600円

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[ストーリー]
図書館を訪れた「私」は、いつの間にか別世界に迷い込み、探偵天
下一になっていた。次々起こる怪事件。だが何かがおかしい?じつ
はそこは、「本格推理」という概念の存在しない街だったのだ。この
街を作った者の正体は?そして街にかけられた呪いとは何なのか。
『名探偵の掟』の主人公が長編で再登場。

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“ガリレオ”以来の久々の東野圭吾作品です。彼の本は、なかなか
図書館での順番が回ってこなくて苦労する…^^; このシリーズもガ
リレオ同様、TV(TV朝日系列)で放送されていましたね! 松田翔
太が主人公の天下一探偵役、木村祐一がサポートの大河原警部
役でしたが、このドラマがつまらなかった(゜∀゜;)

それで、原作はどうかと読んでみました。正直、最初は困りました
ねぇ~! どう見ても、今までの推理小説を否定、バカにしたような
作風で、なかなか読み続けるのが困難でした。 しかし、途中から、
これは作者によるパロディなんだ!と思って読んでみると、そこそ
こ面白かったでしたでしょうか?

例えば、第三話の「屋敷を孤立させる理由」の加害者は矢加田伝
三(ヤカタデンゾウ)。そのトリックは、家ごと山の上に移動して死
体を遺棄するというもの。まさに“館、出んぞぅ!”です^^ また、第
五話の「アリバイ宣言」では、 犯人は蟻場耕作(アリバコウサク)
まさに“アリバイ工作”…^^;

まあ、このように洒落と洒脱に溢れた、東野流のスタイリッシュな
作品ですが、長編の『名探偵の呪縛』の方は、ロマンがあります。
探偵・天下一は架空の街・墓礼路市で市長に “探し物”を頼まれ
ますが、「何を探すのか?」が判らない! この展開は、往年の邦
画「夢見るように眠りたい」を彷彿とさせます…。何を探したのか?
は読んでのお楽しみです♪