問30、応用問題、捨ててもいいかな、寺子屋塾運行管理者。 | 寺子屋塾運行管理者、勉強嫌い暗記が苦手だけど試験に一発合格

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今回は問30です。

まず、問題文を見てみましょう。

問 30 下の荷主からの運送依頼に基づいて、A営業所の運行管理者がア~ウの運行に関する計画を立てた。この運行計画を立てた際の運行管理者の判断に関する 1~3 の記述のうち、適切なものをすべて選び、解答用紙の該当する欄にマークしなさい。


〔 荷主からの運送依頼事項 〕
A地点から重量が 5,250 キログラムの荷をB 地点まで往路運送し、復路はC地点から重量が 5,000 キログラムの荷をD地点に運送する。

〔 運行の計画 〕
ア 乗車定員 2 名で最大積載量 6,000 キログラム、車両総重量 10,950 キログラムの中型貨物自動車を使用する。当該運行は、運転者 1 人乗務とする。

イ 当日の当該運転者の始業時刻は 7 時とし、乗務前点呼後 7 時 30 分に営業所を出庫して荷主先のA地点に向かう。荷積み後B地点に向かうが、途中、最高速度が指定されていない高速自動車国道(法令による最低速度を定めない本線車道に該当しないもの。以下同じ。)のE料金所からF料金所までの間(この間の距離は 180 キロメートル)を連続 2 時間 30 分運転し、途中に 5 分の休憩を挟み、B地点には 12時までに到着する。荷下ろし後荷主先C地点の休憩施設に向かい、当該施設において 1 時間の休憩をとる。

ウ C地点にて荷積み後、荷主先を 14 時 30 分に出発してD地点に向かい、高速自動車国道のG料金所からH料金所までの間(この間の距離は 210 キロメートル)を連続 3 時間運転し、荷主先の地点に 18 時 45 分までに到着する。荷下ろし後、当社営業所に 19 時 20 分までに帰庫し、乗務後点呼を受け 19 時 50 分に終業する。

(詳細は次図を参照)

〔 当該運転者の勤務状況 〕
ア 前日の勤務は、7 時から 19 時までの勤務であり、拘束時間が 12 時間であった。その間の運転時間は 9 時間 15 分であり、当日までの休息期間は 12 時間であった。

イ 翌日の勤務は、8 時から 20 時までの勤務であり、拘束時間を 12 時間とし、その間の運転時間は 9 時間を予定している。




1.E料金所からF料金所までの間の高速自動車国道の運転時間を 2 時間 30 分、及びG料金所からH料金所までの間の高速自動車国道の運転時間を 3 時間と制限速度を考慮してそれぞれ設定したこと。

2.当日を特定日とした場合の 2 日を平均した 1 日当たりの運転時間が、「自動車運転者の労働時間等の改善のための基準」(以下「改善基準」という。)に違反していないと判断したこと。

3.当日の運行計画における連続運転時間の中断方法は、「改善基準」に違反していないと判断したこと。


答えから見ていきます。

答えは1、2

それでは解説に入ります。

まず、問題文をもう一度確認します。

「この運行計画を立てた際の運行管理者の判断に関する 1~3 の記述のうち、適切なものをすべて選び」ことを応える問題です。

ですから、 1~3 の記述を確認します。

「1.E料金所からF料金所までの間の高速自動車国道の運転時間を 2 時間 30 分、及びG料金所からH料金所までの間の高速自動車国道の運転時間を 3 時間と制限速度を考慮してそれぞれ設定したこと。」

この記述からわかることは何でしょうか。

これは運行管理者が毎日計画をたてる上で考慮している点がわかれば明確です。

その特定された車両がEからF、GからHまでの距離を制限速度で指定された時間内で走行することができるかを判断することです。

車両は「 乗車定員 2 名で最大積載量 6,000 キログラム、車両総重量 10,950 キログラムの中型貨物自動車を使用する」です。

距離は「E料金所からF料金所までの間(この間の距離は 180 キロメートル)G料金所からH料金所までの間(この間の距離は 210 キロメートル)

時間は「E料金所からF料金所までの間を連続 2 時間 30 分、G料金所からH料金所までの間を連続 3 時間。

制限速度は「中型貨物自動車が最高速度が指定されていない高速自動車国道(法令による最低速度を定めない本線車道に該当しないもの。以下同じ。)を走る制限速度です。=80km

解説:三輪以外の普通自動車、大型自動二輪車、普通自動二輪車は時速100kmまで出すことが許可されています。それ以外の大型の常用自動車や特定中型貨物自動車などは時速80kmまでとなっています。ただし、これは高速自動車国道の本線車道で速度指定がない区間のみに適用されるルールです。

これで問題を解答する前提が揃いました。

E料金所からF料金所までの間(この間の距離は 180 キロメートル)

80km/時間×2.5時間=200km

G料金所からH料金所までの間(この間の距離は 210 キロメートル)

80km/時間×3時間=240km

以上により法定制限速度で時間内で各々の距離を走ることができます。

ですからこの設問文は適切です。


次の設問文を見てみましょう。

「この運行計画を立てた際の運行管理者の判断に関する 1~3 の記述のうち、適切なものをすべて選び」ことを応える問題です。

ですから、 1~3 の記述を確認します。

「2.当日を特定日とした場合の 2 日を平均した 1 日当たりの運転時間が、「自動車運転者の労働時間等の改善のための基準」(以下「改善基準」という。)に違反していないと判断したこと。」

この設問文をみて次の条文を思い浮かべることができないとこの問題は正解できません。

条文です。

それは、
(1)運転時間は、2日((始業時刻)から起算して48時間をいう。)を平均し1日当たり(9時間)、2週間を平均し1週間当たり(44時間)を超えないものとすること。

(2)1日の運転時間の計算に当たっては、特定の日を起算日として2日ごとに区切り、その2日間の平均とすることが望ましいが、特定日の最大運転時間が改善基準に違反するか否かは、次によって判断すること。
  特定日の運転時間をa、特定日の前日の運転時間をb、特定日の翌日の運転時間をcとすると、a+b/2>(9時間) (かつ)a+c/2>(9時間)
  すなわち両方の平均が9時間を超えると改善基準に違反することとなる。





この図覚えていませんか。

条文がわかりましたね。

次に問題文から与件を探します。

特定日の前日の運転時間は

「ア 前日の勤務は、7 時から 19 時までの勤務であり、拘束時間が 12 時間であった。その間の運転時間は 9 時間 15 分であり、当日までの休息期間は 12 時間であった。」=9時間15分

特定日の翌日の運転時間は

「イ 翌日の勤務は、8 時から 20 時までの勤務であり、拘束時間を 12 時間とし、その間の運転時間は 9 時間を予定している。」=9時間

では特定日の運転時間は、

図から判断します。

00:50+2:30+00:45+~00:10=8:55=8時間55分

よって前日9:15+特定日8:55÷2=9時間5分

特定日8:55+翌日9:00÷2=8:575=9時間以内

両方の労働時間が9時間をオーバーしていないので違反していない。

よってこの設問文は適切です。

次に移ります。

次の設問文を見てみましょう。

「この運行計画を立てた際の運行管理者の判断に関する 1~3 の記述のうち、適切なものをすべて選び」ことを応える問題です。

ですから、 1~3 の記述を確認します。

3.当日の運行計画における連続運転時間の中断方法は、「改善基準」に違反していないと判断したこと。

この設問文から条文が頭に浮かびましたか。

今回の試験問題、問22にもありました。

条文を見てみましょう。

(貨物自動車運送事業に従事する自動車運転者の拘束時間等)
第4条
 使用者は、貨物自動車運送事業(貨物自動車運送事業法(平成元年法律第83号)第2条第1項の貨物自動車運送事業をいう。以下同じ。)に従事する自動車運転者の拘束時間、休息期間及び運転時間については、次に定めるところによるものとする。

 連続運転時間(1回が連続10分以上で、かつ、合計が30分以上の運転の中断をすることなく連続して運転する時間をいう。次条において同じ。)は、4時間を超えないものとすること。
 
「自動車運転者の労働時間等の改善のための基準」では、連続運転時間について下記のように定められている。

運転開始後4時間以内または4時間経過直後に30分以上運転を中断しなければならない。
ただし、運転開始後4時間以内に運転を中断する場合は、少なくとも1回につき10分以上とした上で分割することができる。

それでは運転時間と中断を見てみましょう。

()が中断です。

14:00以降です。

(30)、30、3:00、30、(10)

運転時間4:00に中断(10)しかないので違反してます。

よってこの設問文は不適です。


ここからは寺子屋塾の塾生との会話です。

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それではその理由を話しますね。

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そこで、今まで解答の手順を見てきましたが、すべての観点をもれなく網羅して正解に結びつけることができるか。

殆どの塾生は否でした。

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全問正解する必要はない。

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