福岡市で2006年8月、飲酒運転していた市職員(当時)の車がRVに追突し、幼児3人が死亡した事故から7年となった25日、市など主催の飲酒運転撲滅大会が市役所前で開かれた。集まった約1300人の市民らは被害者の冥福を祈るとともに、飲酒運転の根絶を誓った。
参加者は黙とうし「飲酒運転は、しない、させない、絶対許さない」と声を合わせた。会場にはキャンドルが並べられ、飲酒運転ゼロを意味する大きな「ゼロ」の文字が浮かび上がった。
高校生の長男を飲酒運転事故で亡くした山本美也子さん(45)は「大人が作ってしまった飲酒運転という言葉を大人がゼロにしていかなければいけない」と訴えた。
大会に先立ち高島宗一郎市長は、3人を供養する地蔵がある福岡市の妙徳寺を訪れ「いまだになくならない飲酒運転の撲滅に向け、取り組みを続ける」と決意を述べた。事故現場の「海の中道大橋」にはヒマワリの花などが供えられ、手を合わせる人の姿も見られた。
事故は、飲酒した今林大受刑者(29)=危険運転致死傷罪などで懲役20年確定=の車が、大上哲央さん(40)夫妻のRVに追突し、海に転落させた。長男紘彬ちゃん=当時(4)、次男倫彬ちゃん=同(3)、長女紗彬ちゃん=同(1)=が水死。飲酒運転撲滅の機運を高め、厳罰化の契機となった。
警察庁によると、飲酒運転事故は06年には1万1626件だったが、12年は4603件に減少。福岡県では12年に337件と全国で最悪だったが、12年は185件に減った。産経ニュース
