はい、皆さまごきげんよう。
ご訪問くださり、ありがとうございます。
感謝、感謝、感謝、感謝。
というわけでね、
最近ドハマりしている、
大沢在昌 大先生の著書
『海と月の迷路』を
紹介させていただきます。
いやはや次の日が休日とはいえ、
午前4時まで眠らせてくれないほど
面白い作品に巡り合えた出会いに感謝。
2014年 第48回 吉川栄治文学賞
という文学賞最高峰を受賞なさった作品でもあります。
時代設定、物語の舞台、語り口の導入など、
当方にとっては最高に面白い作品でありました。
なにしろ登場人物に関根さん出てきますからね。
━━ 転載 開始 ━━
古くからの大沢ファンを驚かせた。
およそハードボイルド作家らしからぬ
抒情的なタイトル、
退職警官が回想のなかで
事件を語るという過去形の物語形式も
さることながら、
その物語の舞台と状況設定が、
それまでの都市型ミステリーとは
まったく様相を異にしていたからである。
日本推理作家協会の理事長を
つとめたベテラン作家が、
まだ新形式への挑戦をやめないのかというのが、
私たちファンのうれしい驚きだったのである。
この作品は当然のことながら
ミステリー界の耳目を集め、
翌2014年に第48回吉川栄治文学賞を
受賞した。
『新宿鮫』で吉川英治文学新人賞と
日本推理作家協会賞長編部門を
同時に受賞したのは1991年の
ことだから、
新人賞から本賞受賞までの間に
23年という歳月が流れたことになる。
大沢氏はそのよろこびを
「受賞のことば」のなかでこう語っている。
《 23年間はあっという間にすぎた。
書き、遊び、書き、遊びの繰り返しだった。
仕事嫌だあ、書きたくねえ、
子供のように駄々をこねる私を、
なだめすかし、
恫喝したすべての編集者、スタッフ、
友人、家族。とにかくあなたたちが
いてくれたおかげで、
この遊び好きのしようもない男が、
吉川栄治文学賞という最高の栄誉を
うけることができた。
ありがとう、なんていっても、
いやいや、これからもがんばってくださいよ、
と返ってくるだけだろう。
だが、嬉しい。本当に嬉しい。
そして寂しい。
もう作品でいただける賞が
なくなってしまうのだ。
何を励みに、人参と思ってやっていけばいい。
そうだ。君たちの笑顔だ 》
こんなに開けっぴろげで楽しげな
「受賞のことば」も珍しい。
まさに「遊び好き」の
作家の面目躍如といったところだが、
この作家を走らせる「人参」のなかに
読者の笑顔が含まれていないらしいのは
少し寂しい。
読者もまた、
この作家の受賞を心から祝福し、
「これからもがんばって下さいよ」と
願っているのだが……。
物語は、N県警察学校校長を最後に
退職することになった荒巻正史警視が
送別会の宴席で後輩の刑事にせがまれて、
36年前の「あの話」を語りはじめるところから
幕を開ける。それはつまり今だからこそ
話せる事件ということだから、
その場の出席者ならずとも
聞き耳を立てずにはいられない。
毎年おびただしい数に上る
警察小説のなかにあって、
この『額縁』の設定自体がすでに
大沢氏ならではの新機軸といっていいだろう。
━━ 転載 終了 ━━
以上であります。
ありがとうございました。