12日目。
お風呂に入る際はいつも髪を後ろで一つに束ねてから入るのだが、この日も例外なく同じスタイルで
入浴を始める。
髪を洗う段になって、いつものように束ねていた髪をほどき、顔を下にしてシャワーを浴びようと
したその瞬間。
ふわあっと降りてきた髪の、重さがいつもよりも軽くなっていることに気づく。
「!?」
この変化を見逃さなかった私。
瞬間的に、これまで浴びていた熱いシャワーを、ぬるま湯設定に変更する。
思えば、宇津木式スキンケア開始以来、頭はずっと熱めのシャワーで洗ってきた。
シャンプーを全く使わないのだし、熱ければそれだけ頭皮や髪の毛についた皮脂も
落ちるだろう、と思ってのことだった。
なにより、気分的に、シャンプーを使わないのだからせめて熱めのお湯で洗わせてほしい、
という気持ちが一番強かった。
ただでさえべとべとするのに、気分的にとてもぬるま湯で洗えなかったのだ。
だが、この日は違った。
髪のペットリ感が軽減されていることに気づいた私は、「顔は熱い湯で洗うと良くないから
ぬるま湯なのだし、同じことが当然頭皮にだって言えるはずだ」という事実を突如思い出した。
熱めのお湯で洗うことは、気分的には満足するかもしれないが、一方で、過剰に皮脂を
洗い流し、さらなる分泌を促していたのではないか?という可能性にもようやく目が
向けられるようになった。
今までそれだけ髪のペトペト感がひどく、熱めのお湯で洗わずにはいられなかったのだ。
ぬるま湯で洗い流していくと、その時の髪の感覚が、明らかに昨日までのものとは違うのが分かった。
全体的に、軽い感じなのだ。
そして、風呂から上がり、ドライヤーで髪を乾かすと、やはり、軽い。
以前はぱっくりわれていてヘアピンが必須だった前髪も、前より格段にさらりとした感じで
まとまってくれる。
特に何もせず、淡々と宇津木式を続けてきただけなのに、今日になっていきなりこの変化は
何なのか……。
そう思うのと同時に、ついに髪もある地点を越えたのだ、ということがわかり、急激に嬉しくなる。
長かった……このペトペト髪とのお付き合い。
毎日、一日一日が、「少しでもよくならないか」と半ば願いながらの日々だった。
それが、なぜかわからないが、今日急にある地点を越えた、とはっきり感じた。
まるで、これまでじりじりと助走をしていた飛行機が、突如急上昇したような感覚だ。
まさにブレイクスルーだ。
淡々と読まれている皆様にとっては「んな、おおげさな~」と思われるかもしれないが、
この数日間、ペトペト髪に耐えてきた自身にとってはこれほど喜ばしいものはない。
もし同じ経験をした方がここを読んでいてくれたなら、手を取り合ってうんうんとうなづきあえる
ことうけあいだろう(笑)。
いずれにしても、今日の日を迎えたことで、肌・髪ともに宇津木式実践のモチベーションに
ますます拍車がかかったことは間違いない。
この日は、宇津木式スキンケア開始史上、最も記憶に残る日の一つとなった。