地震予知は不可能なのか? | 続・教育のとびら

続・教育のとびら

教育・成長・人の発達・組織論などのブログです
(旧 gooブログ『教育のとびら』を継承)

主宰 福島 毅(どんぐり)

今日で阪神淡路大震災から15年。改めて犠牲者の方のご冥福をお祈りします。

地震多発国の日本において、建物の耐震化について最近のものは耐震基準が高いので、かなりの直下型地震などでも耐えうるとは思いますが、古い建築物はなかなか耐震化は進んでいないのが現状です。また耐震の有無に関わらず火災の危険はあり、そうした犠牲者もこの先心配されるわけです。

そこで、やはり地震は事前に予知できないものかという議論になるのですが、皆さんの予想に反して、地震予知に取り組む地震学者は少ないのです。例えば地震学会におおかたの学者は登録していますが、地震予知のセッションへの参加者は1%未満でしょう。地震予知をメインにした研究テーマは被害級地震の発生回数が少なく研究テーマにもしにくいためか、敬遠されがちです。

阪神淡路大震災の直前、ラジオに大きなノイズが入ったという証言や地震直前に大気中の電磁波に乱れがあるという数々の研究報告から、わたしどもは、行徳地震前兆観測プロジェクトのサイトを立ち上げました。ラジオノイズにあたるものが発生していないかどうか、365日24時間常に監視し、1時間毎にそのデータをグラフ化してネット上に自動アップロードしています。この成果が現れるのは、次に関東周辺で直下型地震がおきるときかもしれません。どの範囲まで電磁波が検知できるレベルで出ているかも未知数なので、あくまで可能性としてですが・・・ できる備えはしておこうという戦略です。同様の研究で注目を集めているのは、北海道大学の森谷博士。森谷氏は地震を専門とする学者の中では日本で唯一といっていい、電磁波の地震予知アプローチを積極的に行っている研究者です。実際に日高地方においての地震予知の実証実験を行っています。

昨日、今日にかけて阪神淡路大震災の特番が組まれていたり、ハイチの大地震被害映像などを見るにつけ、こうした電磁波による地震予知のアプローチを国家レベルで本格的に取り組んで欲しいという思いを新たにいたしました。