問題解決にあたって、今の日本に抜けていること | 続・教育のとびら

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教育・成長・人の発達・組織論などのブログです
(旧 gooブログ『教育のとびら』を継承)

主宰 福島 毅(どんぐり)

「税金をあげるのか、さげるのか」という議論があったとします。

「物価高が続いているのだから、税金を下げよ」という意見があがるとしましょう。
一方で、「もっと年金や医療、社会保障を手厚くしてくれ」という意見もあるでしょう。ここでは税収をあげなくてはならないという構造が見えてきます。

で、結局税金をあげるのは善か悪かというマスコミ報道がなされます。
がちょっとまって・・・

何が望まれて、誰のためにいくら使うことがいつまでに必要なのか?
そのために必要な予算はいくらで、そのために計算するといくらの税収が必要なのか?
こうした説明や論拠があってはじめて、何の税を何%にすることがベターかという問題解決に向かうはずです。 マスコミの大きな機能に権力の監視があります。不正に使われているもの、無駄なものを洗い出し、国民に税の仕組みなどをわかるように説明し、健全な世論が形成されるようにのぞみたいところです。メディアの持つ影響は計り知れないほど大きくなっている情報化社会ですから。

話をかえて、病気の治療方法を考えてみます。ある治療法を使うことのメリット・デメリット(副作用)、コストや諸条件を医者と患者が考えながら治療法を考えていくのが健全といえます。

問題解決にあたって、早急にYesかNoかだけの議論をするのではなく、誰のために、何のために、いつまでに・・・そして関連する条件はなにか。こうした議論あっての結論への導きということが大切であり、今の日本には、そうした視点が抜けてきているように思われます。