1億をかかえる人口と意見集約 | 続・教育のとびら

続・教育のとびら

教育・成長・人の発達・組織論などのブログです
(旧 gooブログ『教育のとびら』を継承)

主宰 福島 毅(どんぐり)

先日、福田首相の所信表明演説がありましたが、この国はいったいどこに向かおうとしているのか?  多くの人がこうした疑問をお持ちなのではないでしょうか。
誰かに決めてもらいたい、強いリーダーシップが欲しいと思う反面、もしその頼りになる為政者なりが間違った考え、間違った判断をした場合には、自分達はどこに連れて行かれるかわからない。よってやみくもにリーダーの主張を受け入れるのは危険かもしれない・・・・ そんな考えもよぎるところでしょう。

教育に限らず、様々な問題が立ちはだかったときに、我々は何らかの考えを巡らせ、判断しなくてはなりません。そして、それを議論して問題解決を図っていきます。

教育を例にとれば、塾の存在ひとつにしても賛否両論ありますし、賛成派の人も一部その存在意義を認めているかもしれませんし、逆もまたしかりです。そして何より、日本は世界的に見れば国土の面積は小さいですが、人口が1億以上もいる国(世界でおよそ10位)であります。従って、問題解決に至るプロセスでも、いろいろな考え方が出てくるため、合意を図っていくのも難しいのではないかと最近考えることがあります。学力世界一のフィンランドの人口はおよそ500万ですから、兵庫県ほどの人口です。この人口を束ねる政策を打ち出していく、決定した政策を実行していくというのも日本より簡単であることは想像にかたくありません。

自己を主張していくことは、グローバル化された現在では必須の力です。
しかし、この狭い島国に1億以上の人口がひしめいている我が国の場合、また自然発生した阿吽の呼吸的な文化というのも重要なのかもしれません。

人口が多いほど、意見の集約は難しいと思います。皆が納得して合意できることは何かを探っていくためには、もっと多くの議論が必要ということなのでしょうか。