で、ジョージクルーニーのネスプレッソのTVCMですが、Excuse me, are you Sir George Clooney?"と女性から声を掛けられて、そのいかにもイギリス英語での問いかけに


No. You must be mistaken.


て答えていますよね。


いえ、人違いです。っていうことなんですが、こういう使い方するんでしょうかね。なんか主語が逆みたいな語感がして、最初びっくりしました。私が聞かれたりしたら(もちろんジョージクルーニーと間違われることはありえないけど)I must be mistaken とか、Sorry , wrong person. なんていうかな、でも、ここは You must be mistaken. なんですよね。ふーん。そうなんだ。 ここはYou must be wrong. といっているのと同じかもしれないけどちょっと強すぎるからですかね。どうなんだろう、まさか用法上mistakeではないと思うけど、すごく気になる。どうでもいいけど。


もしかしたら、It must be mistaken. って言っているんでは?You じゃなくて。文脈的にみると。もう一度よっく聴いてみよう。


ジョージクルーニーさんじゃないんですか、って近づいてきた女性に、いやそのジョージクルーニーなる人物は(=it)違うでしょ、欲しいのはそれ(itその人、第3者)じゃなくて、ネスプレッソなんでしょ、(狙いは男じゃなくて、ネスプレッソ)わかってますよ、それ以外に何がご入用で?って聞き返している、んじゃないですかね。


そうだとすると、You must be mistaken. っていうのでも意味はわかる・・・貴方のお門違い・・・っていう意味になりますね。人違いとお門違いを組み合わせたっていう高等戦術の言い回し。言われた方もキョトンとする・・・


Hello. You are George Clooney, aren't you? Yes... Well. ... No, You must be mistaken. Nespresso. What else? ...


このジョージクルーニー版ですが、ヨーロッパ版はもっと凄くて、彼がサイン用のペンを持ちだしたところに、相手の女性が(全然彼だとは気付かずに)いぇ、ネスプレッソが欲しいの、っていう場面がありましたね、え、俺のサインじゃなかったの?っていう情けない顔が印象的でしたが。そのときもNespresso. What else? ...(そうだよね、ネスプレッソだよね、それ以外には御用なしってことだよね)っていうセリフが最後に来ます。


あの、ネスプレッソはオフィス用に販売されてました。プシューっっていって濃い奴が淹れられるんですよね。あの音は印象的でした、実際。