スッキリ解決!英語&文化のコミュニケーション・セミナー-101109_0709~01.JPG
ひどいスモッグです。晴れているのに。すぐ上の空は青空なんですが。横から見ると、こう霞がかかってしまって。


ホテルの中から外へは電話はかけられるんだけれど、(あたりまえ)、外から呼び出しが効かない、というのも不思議。これだけは解せない。


でもこういう部分はコンシェルジェといえども絶対譲らない(譲歩したり便宜をはかったりすること)はありませんね。


基本の部分は譲らない。


でも、それ以外の部分は非常に融通がきく、というより、基本原則がない。


というところが面白いと思いました。


普通コンジェルジェといえば、客のどんな要望にも応えてくれるもの(たとえ無理でも次善の策をどうにかする)ですが。


コンシェルジェの基本は、ここでは通用しません。たとえば、おいしい中華料理を機能食べたから今日は何か別のものが食べたい・・・というとき、上海のこの五つ星ホテルでは、うまく答えられない・・・で、どうするか、というと、ここで折れたら意味がないので、なんとか探してくれと喰い付く・・・と、コンシェルジェは、・・・・近くの荷物運びをしているポーターを呼び、お前知っている?と聞くわけです・・・で、そうだな、何がいいかな・・・なんて相談を始めてくれる・・・で、インド料理かフランス料理だな・・・・(そんなことは分かっているんで、インド料理なら、どこのレストランかを知りたい)・・・あ、わからないなあ・・・・さらにもう一人のポーターを呼びとめる・・・3人で激しく中国語で何か言い合う・・・・お客さん、それなら、ここだよ・・・といって、レジのようなデスクからパッと魔法のように当該レストランの名刺を取り出す。


見ると、ジャンル別のレストランの名刺がおよそ50種類ほど綺麗にレジのようにガチャンと手前に引き出されて、そのインド料理のレストランの名刺がつまみだされる、という仕組み。


いいですね。何か魔法のように知っていることをひけらかすのでなく、そこらあたりにいる人がみんな寄ってたかって、議論して、それで決まったことを口頭でなく、有るモノをみなで共用して、だれにでもわかるようにして提示する。


コンシェルジェは、特殊な職能ではないんですね。達人出ないとだめみたいな、秘密の知識経験でもない。何もないところからレストランをいきなり教えてもらうような日本のコンシェルジェでは、ホント?ホントにそうなの?という疑問(こっちの希望を本当にわかっているのかな、都合のいいようなことをにこやかに行って見せているだけかも)がいつもついてまわるけど、この上海方式ではそんな疑問は湧いてきません。


何か、みんな集まって議論して、その結果をパッと名刺情報の形で提示する。結果的にこのパフォーマンスが気に入りました。


これは情報を受け取る側からしても、まあ、なんかその判断がいいかげん適当な感じはするけど、ま、それにしてみようか・・・みたいな安心感のやりとりみたいなものがありいますね。素人っぽいところがかえってしっくりする。


なんでもプロフェショナルということで職能化してある種秘密の高等技能になってしまうと、コンシェルジェも本来の機能とは違うものになってしまうような気がします。


これで実はニーズに合っているんだと。それ以上の衣装をまとったコンシェルジェはニーズ以上のものになってしまっているんでしょうね。