スッキリ解決!英語&文化のコミュニケーション・セミナー-100731_1319~01.JPG こちらは、横浜市営地下鉄のプラットホーム柵横の警告版。

駆け込み乗車はやめましょうDo not rush to board the train.

これは表現として説明的でわかりやすい。


地下鉄丸ノ内線では、Please do not rush into the train, とかいてありました。

路線によって表現がちがうんですねお星様


くらべてみると、どうでしょうか。


横浜の方が、東京よりも、「ホーム上で走らないように」、というように読めます。東京の方は、ホーム上で走っていなくても、「いきなり閉まりかけのドアに飛びこむ行為」、leapというかjump into the trainというのが危険で禁止対象だというイメージです。


この前、若いお母さんが子供(娘)の手を引いて走って乗り込んだら、娘の手をつかんだまま、自分だけ車内に、娘がプラットホームに取り残されてドアがしまった現場に居合わせました。ホームの人たちが強引にドアを引き開けて、子供をいれたんだけど・・・・あれは、危険です。まさにDo not rush rush into the train.DASH! 確かにホームを走る行為は危険だけど、それは歩道上でも同じこと。丸ノ内線の表現のほうがしっくりきますね。


そして、例の問題になった

「線路内に立ち入らないでください」。→市営地下鉄の警告にはこのことが書いてない!?汗


なぜなのだろう。英語以前の問題として、とくに警告対象の行為とは言えないらしいですが。その代わり、禁煙という禁止行為が加わっています。けれども、禁煙は丸ノ内線のホーム柵には書いてない。


つまりですよ、禁止行為は路線によって違うということですね、つまり、そもそも禁止行為は誰がどこで決めているんだろう、・・・法令なのだろうか、・・・でも・・・法令なら禁止行為が路線によって異なるはずはない、・・・ということは、なんとなく誰がが決めたことなんだろうか・・・何がヤバイから禁止・・・という大事なことをどうやって誰がどういう手続きで決めたんでしょうか。


気になりませんか?


つまり、英語の表現それ自体の妥当性や正確性を言いつのる前に、そもそもそこで言いたいこと、コミュニケーションしたいことの内容をきちんとまず確認すること、それがコミュニケーションの最初の第一歩なんだとおもうんです。コミュニケーションしたい内容の確定のことです。あらかじめ決まってないとコミュニケーションできない。言葉の問題つまりノイズ、思い込みという心理的ノイズ、そして異文化ノイズ、コミュニケーションを妨げる要素は数多あるけれど、コミュニケーション以前の伝えたい内容の確定のしかたそれ自体、これが意外と重要なんですよね。これが決まるとあとのノイズ排除はテクニカルなスキルの問題になるけれど、この問題は戦略の問題・あるいはテロスの問題です。


それが気付きですかね。


まだまだこの禁止表現については特に注意してみていこうと思っています。