しかし、このニュースには驚きました。


『日本振興銀行(東京都千代田区)による検査妨害事件で、同行前会長の木村剛容疑者(48)が、金融庁から立ち入り検査を予告された直後の09年5月下旬、本店会議室で「検査対応ミーティング」と称する会議を開き、前社長の西野達也容疑者(54)らに対し、検査対象の電子メールを削除するよう指示していたことが警視庁捜査2課の調べで分かった。
金融庁の検査予告直後捜査2課によると、ミーティングには木村前会長、西野前社長とともに銀行法違反(検査忌避)容疑で逮捕された▽元専務執行役、山口博之(48)▽元執行役、関本信洋(38)▽同、渡辺勝也(43)の3容疑者らも順次参加し、検査開始直前の09年6月上旬まで断続的に行われた。メール削除は関本容疑者が実行したという。ミーティングで木村前会長は、違法な取引が記載されたメールを削除するよう命じ、金融庁の検査官から追及された場合には「担当者の過失で削除したと言え」と具体的に指示していた。』毎日新聞などによる。


検査対応はひとつの売り物だったんですよね。木村さんのコンサル会社の。


こういうことだったんだメラメラ


★ ヒューマンエラーに逃げ込む・・・・これは「検査対応」じゃないよね。


★ ファイナンスなんとかという自分の雑誌を自分の銀行に買わせていたというのは背任じゃないのか。


★ 顧客の会社の機関じゃないのに業務に介入していたというのは、他の顧客との仲介だとか何か別の利益を得ようとしていたのじゃないか。うまみがなければ、中小企業振興ネットワークなどという組織を作る必要はないから。


★ ミドルリスク・ミドルリターンという事業モデルは賛成できる、という意見も今もあるけれど(現に今も10チャンネルのニュース解説者はそう言っている)、そんな収益モデルなんてあるのだろうか?ハイとロウの間に何かあるはずというだけのことにすぎないのではないか、実体のない収益モデルじゃないだろうか。


★ 日銀など大組織を離れて、ベンチャーをその目線で何かできるように思っても・・・・それは無理なんですね。反社会的事業しか残ってない。


★ 検査マニュアル作成者であったヒトが、外でその指南をして(検査対応がコンサル内容になっていた)いることは、そもそも利益相反じゃなかったのか?


という印象が残ります。いずれにしても金融事業にかかわったことのある人間にとってはこの事件は非常にインパクトがあります。