同性婚姻を認めるかどうか。
これはテーマですね。日本では夫婦別姓の問題が大きいけれど。この問題までは手が回らない
【ロンドン共同】アイスランドの女性首相で同性愛者であることを公言していたシグルザルドッティル氏(67)がパートナーの女性作家と結婚した。ロイター通信などが28日に伝えた。同通信によると、同性の配偶者を持つ世界で最初の国家首脳という。アイスランドでは今月、同性愛者同士にも男女間と同様の結婚を認める法律が成立、シグルザルドッティル氏らは同法が施行された27日に結婚した・
これはキリスト教とくにカソリックからするとその教義に反することになるわけ、ですが、国家はこのように主義主張で異なる内容の制度を法的に認めるべきなのでしょうか?
もしカントのようの主意的に考え、個人の同意を前提にするなら、そのようなことに、つまり正義のないことに介入すべきでない、それは自由を阻害する、ということになるでしょう。
しかし、アイスランドでもメキシコでもアメリカでも、同性婚を法律で認めました。つまり男と男、女と女であっても結婚を認め、国家の承認を与えるのです。
何に対して国家は承認を与えたのでしょうか?
男女の結婚であっても結婚のテロスつまり目的は生殖ではありません。数時間後に死ぬことが分かっている瀕死の人でも、老人でも結婚はできるのですから。
そうだとすれば、男と男、女と女の結婚もみとめられていい。なぜなら、国家が承認を与える対象は、恒久的に一緒に過ごそうね、お互いに一生助け合おうという崇高な愛情、それに国家が承認を与える形式こそ結婚だからです。
もしそうなら、男女3人の間の結婚をみとめてもちっともおかしくはありません。
もし価値観が違うときに政府がこれに関与するべきでない、とするなら、そもそも男女間の結婚もみとめるべきではないでしょう。
多元的社会では善についての合意はない、けれども社会的な国家的な承認はあたえることができる、それが政治。
そう、サンデル教授はいいたいのでしょうね。そうでないと無政府主義になってしまう。
