ここは、ひとつ、経済問題で盛り上がりたいビックリマークと思います。


で、しつこくトヨタ問題です。今までも何回かトヨタリコールはここでも取り上げてきました


最近一番驚いたのが、トヨタが例のリコール問題でアメリカ政府に15億円の制裁金を払うことにしたというニュース です。


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だって、「意図的な隠しはなかった」、つまり故意はなかったといっているのなら、なんで15億円払うことにしたのでしょう。制裁金(これはペナルティですよ。)を払うことにしたことと矛盾してしまう。もしかしたら故意はなかったけれど、過失で隠してしまったということかなあせる過失で隠してしまっただけで、過去最大の制裁金、ですか?よくわかりません。


案の定、ラフード運輸長官は声明で「トヨタは既知の問題点を(当局に)報告せず消費者を危険にさらした」と改めて批判。同時に「トヨタが責任を認めたことを歓迎する」と述べたというから、やっぱり、アメリカ側としてはトヨタが悪かったんだ、だって自分でペナルティ払うっているんだもん・・・と言う感じです。


ところが、トヨタは、「法規を守らなかったとする当局の指摘を否定する」と指摘した上で、「当局が制裁金を科す根拠とする法律違反を否定した」というから、さあ不思議。でも、15億円のペナルティ払ったんだよね。じゃ、どうして払ったのですか?


それは、ですね、ただ「論争の長期化を避け、品質強化策に集中するため支払いに合意した」のだそうです雨


これって、理解できますか?


これで、困ったことに、「ふっかければ応じてカネを出す」日本企業、という評判を作ってしまったと思います。昔からdeep pocketといわれていたのですが。案の定、早速、アメリカ政府は、さらに問題がみつかれば制裁金の追加を検討している、と報じられておりますむかっ


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これは一口でいうと、「負けるが勝ちという考え方でしょうか?そうでないと、株主代表訴訟の対象になる、と私は思います。つまり、こうして金を気前よく払って負けっぷりよく見せることは、『相手に勝ちをゆずって、形の上では負けても実際には、自分の身を有利にすること。例えば、くだらない相手をけんかして勝ったところで、誰にもほめられない。怪我をしたり、あとで仕返しをされたりしたら何のとくにもならない。そんな時は、負けるが勝ちである。』(出典:故事ことわざ辞典)汗


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そこで質問です。「負けるが勝ち」の英訳は?


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答え: Never mind!



と言うのは、冗談ですが、どうも適切な英語文がみつからないのです。To stoop to conquer.やYielding is sometimes the best way of succeeding.があるようですが、ちょっと違いますよね。When you lose, you actually win. The race is not to the swift. という表現になると直訳であって、これを読んだ外国人の方は、意味不明??となるのではないでしょうか!?


これはとても日本的な深層文化、deep cultureが底にあると思います。無意識のうちに、和の精神、つまりみんながいつも仲良くしている」と言う事が重要視され、「あまり自己主張をしない」事が美徳とされる風潮が強いのです。

口喧嘩でも最後まで白黒をつけないでうやむやに済ませる事が多いです。最後まで白黒をつけることで一方がとても傷つく事を恐れるのです。


・・・・ということからすると、「負けるが勝ち」の英訳など、存在しません。


つまり英語の世界では、「負けは負け、勝ちは勝ち」そして、常に勝ち続けるために、相手の弱点や劣る部分を探すことへの努力をしているわけです。スポーツと同じですね。


同じ時期に、ゴールドマン・サックスがSECと徹底抗戦に出る方針であることと 比較して、このトヨタ社の方針は果たして妥当なものなのか、「あはは、さすが、トヨタは日本を代表する会社だ」、負けるが価値、いや負けるが勝ちを知っている・・・・と笑っていられるのかどうか、私には疑問に思えます。

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