マイレージ、マイライフ  という映画が公開されてますね。Up in the Air という原題ですが。


主演はジョージクルーニークラッカー

人呼んでリストラ宣告人。解雇通告を代行する会社の辣腕社員が主人公の米国映画です。恋の矢


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で、そんな、解雇通告代行会社 なんていう事業をする会社 なんて、聞いたことがない、と思いました。!?


しかし、日本にもいるんですよね。


かなり前に、私が某外資系金融機関に勤務していたおり、訪問してきたある米国人の男が、そう、それでした。


当社の外人社長のところにコンタクトがあり、私が代わって面談したのですが、人事コンサルタント、という名目で一度あってほしい、ということでしたから、何のことかとにかく会ってやれ、というのが私への指示でした。


その米国人も苦み走ったいい男、ある程度の年配の気配を感じさせ、もちろん日本語も達者、話し方も理路整然、しかし、言っていることは、要は、なんと、解雇の必要はないか、という御用聞き、それなら私が代わって全て上手くまとめます、という売り込みだったんです。はっ


そんなことは、日本では1カ月の追加給与さえ払えば「整理解雇」できると法律の読み方を間違って(実は判例法があって、そんなに簡単にできない、どころか裁判になれば、ほとんど整理解雇などできっこない厳しい条件がついている)いるから、だから日本では、そんなことは無理ですね・・・というと、私にやんわりスマイルを返しながら、それは知っています。部長(私のこと)実は広島の自動車会社の大量リストラ、あれは私が請け負ったんですよ。数百人規模で、全く問題なく、リストラできたでしょ。あれは、こうやったんですよ。・・・と事細かに、その次第を開陳してくれました。汗


驚きましたね。確かに当時あの自動車会社の社長はアメリカ人でした。


いかに最初反発し吃驚し涙を流した人間を、納得の極みににまでもちこむか、心理作戦と行動作戦、それが全て。何の強制力も使っていない。そんな言葉さえ実は使っていない。驚くべき行動科学、というか、手口、というか、なんというべきか。その段取りと、相手の心理の動きを時間をおって絵解きしてくれる分析力とプレゼン能力に唖然としたことを思い出しました。溜め息


スッキリ解決!英語&文化のコミュニケーション・セミナー この映画の主人公のように「辛い知らせをクールに言い渡す弁舌」を備えている、ということではないんです。件の米国人の男のいう、その趣旨は、極めて構造的、というか、知的、というか、心理分析的、というか・・・結局みなハッピーになるためには・・・という問いかけで首尾一貫させ、最後は納得し涙で立ち上がる人にまでしたてあげてしまう、驚くべき鮮やかなロジック・・・というか、マジックを実演してくれました。


そういうことができるのか、と本当に驚きました。


当社には、その需要はありません、と言ってお引き取り願ったけれど、世の中には凄いこと、とてつもない仕事(つまり何でも)職業になるんだな、と思ったことをおもいだします。


確かに、そう、リストラ宣告人という職業は、実際昔からアメリカには存在していたのです。


日本では、どうでしょうか。


村上 龍さんの「13歳のハローワーク」 には、のっていなかったような気がする。


なぜかな。

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