涙「豊田社長謝罪会見」 とコミュニケーションの「戦略」☆☆■▼ ←もう少し掘り下げてみましょう。


豊田社長謝罪会見について、私は豊田社長が「思い」をpersonalな視野で伝えようとしたことがpublicになってしまい、思いもよらぬ狭隘なコミュニケーション効果をもたらしてしまった失敗だと書きました。


でも、公聴会ですから、publicになる、というよりも、publicに仕立て上げなくてはいけなかった場です。人は、personalと publicのtwo hatsをいつもかぶっています。それで、見栄えよく、どのように見えるか、聴こえるかに注意して、outer referenceを大いに基準にしてpublicに仕立て上げるためには・・・そう、「戦略」が必要です。


そこで、この英語のコミュニケーションで、豊田社長の言いたかったことは、結局、何でしょうか?「20字以内で、まとめなさい」なんて、就活試験で出そうですね。(出るわけないか。)三日月


結局、一言でいうと、何だったのだと思いますか!?


これを聞いた方にお聞きすると、実は、いろいろ、です。「多分、こういうことを言いたかったのだと思うんですが・・・」とおっしゃりながらのコメントがほとんどなのです。つまり、はっきり言いたいことが伝わっていないんですね。


おそらく、「ドライバーの感覚が鋭敏過ぎて、cautious過ぎたがゆえに、とくに問題にならないことまで気になったのではないか、だから、とりたてて大騒ぎすることでもなく、慣れの問題でしょう。」という『感覚問題』と、「トヨタとしては、一生懸命頑張ってきているんです、どうかこの真摯な姿勢を評価してほしい」という『ご理解のお願い』の二つではないか、と私には聞こえました。(英語では、それが伝わっていないと思います。A little bit cautiousというのがどうつながるか不明なので。だから、今までの国内報道を前提にすると、多分、こういうことをいいたかったのだろうな、と勝手に推測したにすぎません。)


ところが、そもそもアメリカでトヨタ車に事故がおきたことが契機で(つまりトヨタ車の事故が「原因」で)この公聴会が開かれているのですから、事故が起きた事実への因果関係があったのか、なかったのか、それが論点なんですね。アメリカ


『感覚の問題』や『ご理解のお願い』は全然論点ではありませんし、それを訊くのが公聴会の目的ではありません。


ということは、トヨタが社長自身で因果関係の説明をする、という結果に対して、因果をもたらす行為をアクションとしてとっていないことになります。


結果をもたらす因果をもつ行為をすること、つまり原因→結果という流れを逆にたどって、結果をもたらす原因行為を意図して実行することが「戦略」です。従って、この場合は、戦略をとっていない、ということになりますキラ!


結果を意識せずに、自分の言いたいことを言う、というattitudeは、コミュニケーションをそもそも成り立たせることができないのです。雨


現に、せっかく英語(らしき言葉)で、スタートしたのに、コメントし終えた直後の質問は、聴き取れていないことがこの動画でよくわかります。いいたいことだけ言って、訊かれたことには真剣に(英語で)応える姿勢が見えないのです。これは、双方向のコミュニケーションを構成している要素、つまり、英語という言葉(言語)のノイズというよりも、むしろ、心理のノイズ(自分の立場の主張と自己宣伝に意識が偏ってしまって、listening姿勢が見えない、他者である通訳を介してでしか意図の理解ができないという危険な要素を含んでいる)が強かったのだと思いますビール


もちろん第3の要素であるcultural noiseがあったかもしれません。私は、むしろpsychological noiseのほうが強かったと思いますかさ


私は、Native American のような発音とコメントが必要だ、と言っているのではありません。むしろ、それは危険でして、仲間内言葉をいうと、本来の意思疎通ができていると誤解されてむしろたいへん危険です。つまり、Nativeのようにふるまうことは危険がいっぱいなので、止めた方がいいでしょうねえ゛!


でも、international Englishとして、通じる英語は使わないと、理解さえしてもらえない、ということだと思います。Japan-glishでいいと思いますよ。でも、そうだとしても、これだと、一言で何を言っているのか、をわからせることだけはできていないと。つまり、コミュニケーションをしたことにはなっていない、と思うのです。


トヨタには、こういう「戦略」家はいないのでしょうか。コミュニケーション戦略ですね。


こういうと、必ず、戦略なんて!(そんな大仰なことは必要ない、自然体で行けばいい)、というspite talkを返す日本人が必ず出てきます。


でも、私としては、publicの帽子をかぶっていることもお忘れなきようお願いしたいと思うんです。


そして、トヨタ社内で、この会見について、どのようなレビューがされたか、ということですね。これがキチンとされていれば、つまり実効的なlearningさえできていれば、それはそれで、評価できると思います。


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