今日はどうしても送金しなくてはいけません。いつでもいいと思っていると、こうなるんです。いったん自分で送金すると言ってしまった手前どうしてもやらなくては・・・マナジリを決して、通勤途中駅の行きつけの戸塚駅前三菱UFJ銀行に駆け込むと・・・
なんと、休み、開いてない。え、今日は休日。・゚゚・(≧д≦)・゚゚・。
なぜ・・・よく見ると店舗移転です。そうでした。戸塚再開発で移転なんですね。o(^▽^)o
そうだったか・・・案内板に従って、言ってみると、新店舗では、みな右往左往状態。(上の写真、誰もいませんが、開店直後の状態。)
で、外国送金の窓口をきくと、入口で行員が必死で案内してくれるが(写真に後姿が)、
『実は今ちょうど開店時間でした、今日から移転なので、どうも・・・よくわからないんです。』
「それなら、どうすればいいですか?」『えーっと、どうすれば、いいかな。外国送金ですか、それは、ちょっと・・・』(制服を着たセキュリティーのおじさんが『聞きに行きます、どこかな』といいつつどこかに飛びだして行く。その先に教えてくれる人がいるのかしらん。よくわからない様子の男性行員が立ち尽くしています。「あ、もういいです。」
しかたなく、ここ六本木の三菱東京UFJ銀行に来まして、3階窓口へ。ここはさすがに六本木、外国送金する人も多いんでしょう。手慣れた対応です。さすが。以前書きかけのアプリケーションをそのまま出しました。順調。![]()
ところが、窓口ベテラン女性行員が、「すみません、御社は北朝鮮に関係ありませんか?」
『え、今なんとおっしゃいました?』
「もうしわけありません、規則で、あの、外国送金されるときには、北朝鮮にミサイルなどお送りになるようなことになってはまずいので、こういう通達がでていまして…』
『ミサイルをお送りになる(丁寧語)人なんていないでしょう。このインボイスに書いてある通りです。』
「インボイスのコピーをください。トレーニングマテリアル、とありますが、これはミサイルではないでしょうが、体操用具なんですね。」![]()
『ちがいます。トレーニングっていっても、トレーニング器械ではなくて、研修用教材です
』(まったく
冗談じゃないぜ。)
凄いボケかましているねェ・・・
「あ、そういう意味のトレーニングですか、失礼しました。それでしたら、北朝鮮向けの貨物でもここに書いてあるものでもないので、問題ないですね。」
『当たり前でしょ。問題ないですよ。それにたった2万円ですよ。ミサイルだなんて。』
「そしたら、ここにNNKと書いてください。」
『NNK
』(Not North Koreanという意味らしい。NHKではない。)
で、書き込む。
あー、一段落っか、と思ったら、
「すみませんが、送金手数料3000円かかります。万が一、これが相手銀行の関係で、送金先口座から引き落とされる間違いがおこることがあります。その場合は、さらに手数料がかかることになりますが、それでよろしいでしょうか?」
『
あの、意味がわかりません。だって、そちらの間違いなんですよね。こちらの間違いでないんだったら、こちらに手数料発生するわけありませんよね。そういう場合には賠償請求しますから別に。』
「非常に稀にそういうことがありまして、私も長年窓口やっていますが、そういうことはありませんでした。でも、お客様にあとからクレームをいただいても困りますので、窓口でこのようにご案内している次第です。」
『あのー、万が一にもおこらないようなことを前提に、自分たちには責任ないので、その場合お前の方で負担しろよ、ということを予め警告する意味があるんでしょうか?それなら、他の原因があって、届かない、というような万が一のケースを全て想定して、それについて、手数料発生しますよ、と全部いわなくちゃいけなくなる・・・ヘンですよね。』
「そうです。たとえば、ここの相手先口座番号12ケタのうち一個でも間違いがあると、届きません。その場合は一〇〇〇〇円以上の手数料がまた発生します。あとから間違ったことがわかったときでも変更手数料が発生します。」(間違いをしていないのに、しそうなことを前提に、責める口調になる。)
『それなら、もう一度しらべますよ。マッタク。』![]()
「あ、結構です。せっかくインボイスまでいただきましたので、こちらで記載間違いないかどうかチェックします。」
『そうですよね。あんまり、こちらにリスクの話をしすぎるので、サービスがどっかにいっちゃっているのではないか、と思いますよ。』![]()
「たいへんあいすみませんでした。申し訳ありません。ただ、一応こういうことをいう規則になっていまして。」
『・・・・だって、たった、150ポンド、2万円ちょっとの送金ですよ。少し利便性というの、かんがえてもらえないかしらね。』
「すみません。お名前をお呼びしますので少々お待ちください。」
(こんなに厳しい手続だったら、送金するのやめようかな、と思わせるものがありました。外国送金を認めて円貨が海外流出するのをこうして防止しているのかな
)
さてと、ようやくイギリス送金おわりました。
これでお分かりのように、銀行側は非常にコンプライアンスに厳密に対応しようとして、他方で、利便性を犠牲にしてしまっていること、そして、窓口対応も内向きになり、顧客対応よりも自行内の手続確保を優先させていること、がわかります。
また、手続リスクを強調しすぎて、顧客クレームを恐れるあまり、本来のサービス自体の利用価値を却って下げてしまっています。
リスク商品への説明義務を強化した金融商品販売法改正の勢いがここまできているのでしょう。少し行き過ぎではないでしょうか
また、今パソコンで送金(振替)できるのに、この外国送金の手数料は、送金手数料として4,000円、さらに支払銀行手数料として3000円、合計7000円もかかります。![]()
これなどは、少し合理化の余地が大きいでしょう。大きな企業の場合、送金手数料の節約は大きな課題になるのは、よくわかります。
これも、金融工学の練達の人たちがほんの数銭でも儲けを出そうとしている半面、こうした利用者への多額の手数料構造の改革に金融工学が手を出さないとしたら、それは不思議なことです。これをイノベーションするだけでも、その銀行に顧客は集まるので、マーケティング上も有効だと思うのは私1人でしょうか。手近のところでもまだまだ銀行はサービスで競争力アップ出来るんだと思うんですけど。
~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~
個人向けセミナーというかワークショップをやってます。
異文化コミュニケーションセミナーはコチラ☆
