豊田章男社長は今回の記者会見を名古屋で開き、そのときに、英語での質問が(外国人記者が多数集まっていたのに)出ることを予想していなかった、だそうです。これは、「コーポレートコミュニケーション」の課題について、『え、トヨタってグローバル企業じゃなかったっけ』 という感慨を呼び起こしますね。売上の多くを海外依存し、製造も海外依存なのに、こうした問題が海外発で起きた時に、英語広報対応が必須になることはわかっているんでけれど実行できないんですね。![]()
ある会社でも同じようなケースはありました。輸入品に問題があったので、日本本社で記者会見をして否定したのですが、それの英訳ができていなかった。それで通信社が勝手に英訳したものが出回って、それが意図どおりでなかったために、また問題をひきおこしてしまったのです。グローバル化したら、絶対に「英語で」広報を「自分で」する、というのはルールですよね。
2010年2月6日 フィナンシャルタイムズ(英)の記事は以下の通りです。
『マサチューセッツ州にあるバブソン大学でMBA(経営学修士)を取得し、トヨタがカリフォルニア州に設立した合弁企業――現在は閉鎖が決まっている――で数年間働いた経歴を持つ豊田氏は、流暢な英語を話す。
だが、世界最大の車メーカーの社長である豊田氏は、海外テレビ局の取材班から出た、英語で発言してほしいとの要望に対して口ごもった。
英語でのコメント要請を予想しなかったグローバル企業
同氏のぎこちない対応以上にまずかったのは、トヨタ社内にこうした要求が出ることを予想していた人が誰もいなかったように見受けられる点だ――さらに言えば、誰も世界中の人々に広くメッセージを伝える必要性を感じてないようだった。』
~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~
セミナーやってます。
異文化コミュニケーションセミナーはコチラ☆