横転事故で助かった話 | 北インド☆ゆるヨガライフ

北インド☆ゆるヨガライフ

ヒマラヤで出会った夫と、北インドローカル暮らし8年目。
お見合いが主流のインドで年の差婚、3度の流産、文化や習慣の違いに奮闘中。
スラム支援のNGOで働いたり、子宮腺筋症と共存しながらゆるーくヨガを続けたり。
40代インド生活の気づきと学びです。

昨晩夫が事故に遭った。

 

夕食を食べ終えて一息ついた昨晩10時半頃、スマホに電話があったらしく、急に

 

「ちょっと出てくる」

 

と言い出した夫くん。

 

何時だと思ってるんだコラぁと思い、

 

「どこへ?」と聞くと、

 

「すぐそこ」と。

 

何か答えが簡単すぎて怪しい。。。聞かなきゃいけないものは聞かなきゃいけない。

 

「電話して来たの、誰?」

 

「あーほら、あいつだよ。カタールで働いてて、こないだ帰って来てて村で会ったでしょ。チャンディガールに来てるんだって。」

 

。。。薄っすらと思い出す。村で会って挨拶した時、そいつだけ香水の臭いしてたこと。カタール帰りは浮いちゃうんだーって笑。

 

「ちょっと喋って、すぐ帰るから」

 

と、私が何か言う前に、さっさと出てってしまった夫くん。

 

 

30分後。帰って来ないので電話してみるも、、、出ない。

直後にメッセージが来た。

 

「遅くなるから、君は寝てていいよ」と。

 

。。。。。。。。

 

私、「はぁ?」と返信。なんじゃそりゃ。

その時のやり取りが、これ。

 

 

パーティーしたいって、ティンエイジャーか!?

 

夫は断ったけど、ちょっと飯でも食おうぜと誘われて、ちょっとだけなら。。。と車に乗ったらしい。そしたら、「友だちの友だち」がもう2人乗ってて、運転手は完全に飲酒運転中だったと。。。

 

まぁ、相手のせいにしたいのも分かるけど、魔が差してフラフラ付いて行ったのはまぎれもなく夫自身だ。

 

だって分かるでしょう?雰囲気で!

 

 

すぐに電話した。「今すぐ車を止めてもらって、降りてオート拾って帰っておいで」って。

 

「ご飯食べて、すぐ帰るから」と、夫。

 

夫は電話を切ったけど、電話の背後で音楽をガンガン鳴らして大声で話してた「友だち」のバカっぷりが気になって、またすぐに掛け直した。

 

夫「ハロー?。。”#$%’*+。。。$&%?。。。。”#*`〜&%$#。。。」

 

 

電話を出てから、私との会話が出来る感じじゃなくなって、色々な物音がして、色々な人が色々な事を言っている様子が受話器越しに聞こえて来た。

 

 

この時、彼らの車は事故を起こしてた。

 

 

後で聞いたところによると、調子に乗って郊外まで出ていた彼ら、左右に道路規制板?が設置された道に出たらしい。運転手はかなり酔っていて、80キロのスピードを緩めることも出来なかった。

 

いくつかの規制板を、ハンドルを左右に切って交わした後、交わし切れずに衝突。車は横転し、1回転して大破した。

 

 

と。そんな事はツユ知らず。

 

意味不明の音だけ聞こえる電話を一旦切った後、何かめっちゃ騒いでたなぁーと心配になり、5分後にもう1度電話してみたら、ようやく夫と話が出来た。

 

「事故だよ。。大変だ。。。友だち、すごい酔っ払ってて。。。ごめんね、止めてくれたのに。怪我はないよ。。。神さま、ごめんなさい。。。」

 

動揺して説明する夫に、「それで?今どこ?どうするの?事故処理?警察来るの?オート拾える?タクシーでもいいや。終わったらすぐ拾って戻って来て。一人で!」と指示。

 

神さまごめんなさい。。。。。。?

 

じゃねえし。笑

 

 

 

無事であった事は何より。

 

でも、そういう事じゃない。

 

この大事な時期に、怪我なんてしてる場合じゃない。

 

死んでる場合でもない。。。!!!

 

 

 

 

2時間後。夫は申し訳なさそうに、トボトボ帰って来た。とっくに閉まっている1階のゲートの鍵を開けて、私はさっさと3階の部屋へ。夫も来て、事の経緯や次第を説明してた。本当に、肩と肘と膝に擦り傷程度。夫は他の人たちのテンションと、無謀運転にビビって、勧められても一滴も飲めなかったらしい。結果警察からは何も追求されずに帰ることが出来たと。(当たり前だわ。。ってか、ビビりで良かった)

 

明日も早いので、さっさと落ち着いて寝なくちゃならない。

 

 

と、電話が鳴った。

 

「友だち」の1人らしかった。

 

 

私は、申し訳ないけどそのまま夫のスマホを勝手に持って廊下に出て、応答。

 

私「ハロー。アシーシの妻です。どうした?」

 

カタール野郎「あ、バビジ。◯◯です。アシーシいる?」

 

鬼「アシーシいる、じゃないでしょう。いなかったかもしれないよね?あなたたちと一緒に付いて行って、事故に遭ったんでしょう。一体何を考えていたの、あなた?」

 

野郎「すみません、事故になっちゃって、大変だったんです。」

 

鬼「大変だったって、だれの行動でこうなったと思ってるの?そもそも何時だった?夜中に人の夫を呼びつけて、こんな事になって、一体誰が責任取るんですか?」

 

野郎「。。。ええ、それで、アシーシは家に着いたかと思って。。。」

 

鬼「アシーシは家に着いたかって?どう思う?あなた、想像力ある?あなたたちと一緒にんいたら、家に着いてなかったかもしれないよね?」

 

郎「。。。、。。。」

 

鬼「パーティーとかもう、やめなさいね。それにもう、電話して来ないでちょうだい。実家のご家族がどんな気持ちになるか分かるでしょう。私もね、家族を守る責任があるの。お願いだから、私の家族を危険にさらさないで。じゃあね!」

 

 

申し訳ないけど、言いたい事は全部言わせてもらいました。

 

 

スマホの電源もブチっと切って、終了。

 

 

夫もおそるおそる出てきて、「誰だった〜?」って聞いてたけど、「言う事は言ったから、もう電話はおしまい。あなたも気を付けないといけないんだよ」と言うと、「本当にごめん。もう絶対行かない」と言って、その後ポツリ、「僕は死にたくない」とも。

 

 

今朝は1時間遅れであわてて起きて、また仕事に行った。

 

 

また平和な日常が戻りますようにと、私は願うのみ。

 

昨晩もだったけど、自分がすっかり肝っ玉母ちゃんのようになっていることの方にタジろいでいる私笑。

 

危険がいっぱいのインド。娯楽も少なく(出稼ぎ)生活も大変で、ウサ晴らししたくなる若者の、自暴自棄の事件事故が絶えない。眠りに着こうと目を閉じても、若い頃を過ごしたアメリカで、無謀な若者の顛末を思い知ったっこと、久しぶりに脳裏に浮かんでいた。それでも生きて帰って来って来れただけで、あの頃よりはずっとマシだった。

 

 

悪いけど、私は絶対に守るから。誰の失態にも、もうこの足は引っ張らせない。

 

事故が怖いんじゃない。

死ぬのが怖いんじゃない。

 

そこへ突っ走って行ってしまう無意識と

無防備さと

失われる尊い輝きが

 

悔しくて悔しくて、ただ悔しいの。

 

防波堤にでも、最後の砦でも

説教ババアでも何でもなるさ。

 

 

まだまだ若くて未熟な夫。それでも、私の家族になった人だ。

 

守って、生き抜いて、絶対に幸せになって、

 

すぐに笑い話にして見せるから。

 

カタール君も、覚えとくといい笑。

 

 

で、もうみんな、幸せになろうよ。